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野菜移植機なにを買う? 前に進むか、後ろに進むか

営農前の最後の大きな投資、それは野菜移植機だ。どこの会社の移植機にするか、「あーでもない、こーでもない」と悩んでいる。

さいこうファームはブロッコリーやレタスが中心のスタイルだ。この2つの野菜は小さなセルトレーで育苗し、ある程度の大きさになった時点で畑に定植して育てていく。定植作業は数が数だけに人力ではなく機械の力を借りたい。

そこで野菜移植機を買おう!となる。野菜移植機にはいくつかのタイプがある。人が乗って進む乗用型か、後ろから歩いてついていく歩行型。セルトレーから機械が勝手に苗をピックアップしてくれる全自動型か、人の手でピックアップを行なう半自動型。

もちろん、一番楽ちんなのは、乗用・全自動型。次点が乗用・半自動型か歩行・全自動型、どっちが楽かは人によりそうだが手を休めるか足を休めるかの違いになる。最後は残った歩行・半自動型だ。値段の高さも同じ順番で、乗用・全自動が最も高く250万から300万くらい、次点の乗用・半自動と歩行・全自動方は大体同じ価格帯で120万から160万くらい、歩行・半自動型はウェブに価格が出ていなかったがもちろんこれらより安いだろう。

まとめるとこんな感じ。

乗用・全自動型:最も楽かつ早い、そして高い(250~300万)
歩行・全自動型:自分で歩くけど手は楽、中価格帯(120~160万)
乗用・半自動型:歩かなくていいけど手は忙しい、中価格帯(120~160万)
歩行・半自動型:歩くし手も忙しいけどかがまなくていいよ、低価格帯

その中でぼくらが決めているのは乗用・半自動型。その理由は予算と機構だ。予算についてはシンプルで、新規就農でいろいろと購入する必要がある中で乗用・全自動型の出費はちょっと手が出ない。

次に出てくる歩行・全自動型か乗用・半自動型の選択、これについてはその機構の違いで判断した。メーカーの方からのアドバイスと先輩の畑での経験から全自動方は調整の難しさを感じている。

全自動型はセルトレーから苗を自動で取り出してくれるのが大きなメリットだ。機械がやってくれるので操作者はすごく楽になる。一方で、そのピックアップの機構が複雑なのだ。苗のできがいいときれいにピックアップして、定植のミスもない。できが悪いと苗を取り出せず、植えられないポイントができてしまう。そうなるとそこには人力で補植する必要が発生する。

また、その機構の複雑さゆえ、調整も難しく壊れやすい箇所にもなっているらしい。苗のできにも機械の調整にもまだ自信がないペーペーのぼくら、たとえ手が忙しかろうが半自動型の方が無難だろう。

こうして、さいこうファームの野菜移植機は乗用・半自動型にすることに決めた。そして最後に浮上し、ぼくらが絶賛悩んでいるポイントがメーカーだ。

選択肢は、クボタかイセキ。どちらも乗用・半自動型の野菜移植機を販売している。ちなみにヤンマーも販売しているが、それはイセキのOEM商品らしい。2つのメーカーの野菜移植機の大きな違いは移植機の進行方向。なんとイセキの野菜移植機は後向きに進んでいく。

最初見たときは「え、まじで、後向きなの。それ大丈夫?」と思ったりもした。しかし、よくよく考えると後向きに走るのはメリットも大きそう。植えられていく苗を見ていられるため、まっすぐミスなく植えられているかぱっと確認することができるだろう。その場で対処できれば補植の手間がだいぶ減る。この補植がかなり大変な作業だったのだ。

ただ、後向きに進むことにも心配がある。そもそもまっすぐ走らせられるのか、逆向きに進んで酔わないのか。

「あぁ、どうしよう」

野菜移植機、前に進むか、後ろに進むか。


もし、使っている人がいたら、ぜひその使用感を教えてくださいませ!

※スペックを比較する表も作ってみました。

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