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5歳児に学ぶ、日本語文法の特殊性

幼稚園からの帰り道。

「つむ、今日は怖いことなかった?」
「ううん」
「なんか怖いことあったの?」
「ううん、なかった」
「そうか、それは良かった」

つむぎは最近、幼稚園に行くことにぐずっている。
先生がやっぱり怖いそうだ。

本当かどうかは分からない。

幼稚園帰りに「楽しいことあった?」「怖いことなかった?」と聞くと、楽しかった、怖いことはなかったという場合がほとんどだ。

それはそれとして、つむぎの返答の仕方に興味を持った。

「楽しいことあった?」と聞くと「うん、あった」と答える。
一方で「怖いことなかった?」と聞くと「ううん、なかった」と答える。

大人からすると、「ううん、なかった」ではなく「うん、なかった」だろう。

つむぎのこの答え方は英語の文法と同じだと思う。

英語で同じ質問をすると、たぶんこんな感じ。
「Didn't you have any fears today?」
なかったときの返答は、
「No I didn’t.」であって「Yes I didn’t.」にはならない。

5歳児のつむぎにとって、返答方法は日本語的な「うん、なかった」の肯定と否定の混在より、英語的な「ううん、なかった」の否定と否定の文章が自然なようだ。

最初は「ううん、なかった」なのに、日本で成長していくうちに「うん、なかった」に変化していくのはとても不思議だ。
「ううん、なかった」のままのほうがシンプルな気さえしてくる。

そもそも、この日記を書いているうちに、「怖いことはなかった?」と聞くことが自体がまぎらわしい気もしてきた。
「怖いことはあった?」と聞いてしまえば混乱はない。

でも、「怖いことはなかった?」と聞きたくなってしまうんだよなぁ。
それは、ぼくの中で「怖いことはなくあってほしい」という願望があるからなのかしら?

人間にとって自然なのは英語的な文法なのかなぁ?と思う幼稚園の帰り道だった。

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(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:5歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:4歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:1歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。
イアンくん:記念すべき始めての海外からのお客様。ワーキングホリデーを利用して来日。アウトドア好き!
しゅうくん:初めての住み込みマッチョ枠!農業で健康的に体を絞るのが目標。サッカー、フットサルが趣味。


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