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いろんなものを怖がる息子に、僕がとった1つの秘策

 2歳3ヶ月の息子、つむぎ、ここ最近、急にいろんなものを怖がるようになってきた。夜寝る時、「暗いのが怖いから電気消さないで」「ねんねするのが怖い」。みんなで芋掘りをやった時、「じゃがいも怖いからあっちいく」。こんな感じだ。

 ネットで調べてみると、どうやら再接近期というやつかもしれない。生後14ヶ月から2歳頃の幼児が、母親から離れ自律的に振る舞いたい気持ちと、密な関係に戻りたい気持ちの両方を抱く発達過程だそうだ。この時、幼児はいろんなことに不安を持つようになるものらしい。なるほど、そういうものなのか。

 つむぎが怖がるものなかで困ってしまうものが、「幼稚園」だ。幼稚園(こども園)でお友達とおもちゃの取り合いするのが怖いらしい。ここ数日、幼稚園に送り出しのタイミングは
「ようちえんいかないひ!いかない!こわいから!」
とかなりぐずる。僕も幸枝さんもどう対応してあげたらいいか結構困っていた。

 そんな混乱した朝の時間、僕はふと思いつく。
「よし、つむ、だでぃパワーをあげるよ!(つむぎは僕のことをだでぃと呼ぶ)」
キョトンとする、幸枝さん。なんだかよくわからないけどうなずくつむぎ。

 ギューッと抱きしめながら、
「だでぃパワー注入、ギュー」
ハグしたり、揺らしてみたり、だでぃパワーを注入してみる。ニコニコするつむぎ。
「どう?」
「うん、いく」

 つむぎの中で、何が起きたのかはわからないが、どうやら行く気になってくれたようだ。だでぃパワーもなかなかのものだな、僕はちょっと得意な気持ちだ。


 夕方、つむぎを園にお迎えに行く。いつもどおり嬉しそうに駆け寄ってくるつむぎ。
「幼稚園、楽しかった?」
「うん、楽しかった。ボール遊びした」
行くのをどんなに嫌がった時も、お迎えの頃には幼稚園を楽しんでいるのが、いつものつむぎスタイルだ。

「そかそか、良かった。だでぃパワー効いた?」
「きかなかったぁ」
効いてなかったらしい・・・。ちょっと得意になっていた僕はちょっぴり残念な気持ち。まぁ、それでもつむぎが元気なら良し。とはいえ、また今度もだでぃパワーを試してみようかなと思うのだった。

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吉田拓実|さいこうファーム OKHOTSK BIHORO
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