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やっぱり頼るべきは先輩農家の知恵かもしれない

じゃがいもを掘っている。
いや、もしかしたら雑草を掘っているのかもしれない。
もう、疲れ果てて、どちらでも良くなってくる。

2年連続草だらけで、収穫に四苦八苦するじゃがいも。
来年はもうやめてしまおうか……。

大規模農家さんとは比べるべくもない30aほどの小さな畑。
そこに、2畝堀のデガーをトラクターで引っ張って掘っている。
ただ、デガーが土を押して行ってしまい、うまく掘れない。

溜まった土を後ろに押し流す介助が必要なのだ。

トラクターをゆっくり走らせ、デガーの脇で土を送る。
ものすごいトレーニングだ。

うまくいかない原因はいくつか想定できる。
1つ目は、雑草。
地上部は刈払機で処理したとは言え、地中に張っている根っこが土を抱え込み、スムーズに土が後方へと流れることをガンと妨害している。
2つ目は、湿気。
土が少しでも湿っていると、塊になってしまい、これまた土の流れを妨害する。
雑草の根とタッグを組んだときの力強さは幕内力士のようだ。

トラクターを走らせる、土が溜まる、必死でかき出す。
腕がだるい、握力はもうない。

デガーをなるべく浅く入れて余分な土が上がらないようにしてみる。

効果はない。

夕方、疲れ果てて帰宅。

帰り道、お隣りの農家さんに立派なデガーらしきものを見つける。
ちょっと寄ってみることにした。
ついでに、相談も。

「うちの畑、草がひどすぎてデガーでうまく掘れなくて、、やばいです」
「そうなの?土が上がりすぎちゃうんだ?」
「いや、というより、土が上がってこなくて人力でかき出してるんです」
「そうなの?デガーを深く入れてる?そういうときは草の根の下まで深く入れたほうがいいよ」
「え?そうなんですか?なるべく浅く入れてました」
「いやいや、深くしたほうがいいよ。きっと明日からは別の機械を使ってるかと思うよ」
「本当ですか?試してみます!」

地獄のじゃがいも掘りに光が指すか?
まさか、良かれと思って逆をいっていたとは。
次はデガーを深く入れてみよう。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:5歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:4歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:1歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。


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吉田拓実|さいこうファーム OKHOTSK BIHORO
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