見出し画像

疲れたけど休めない方へ

【「休む力」という本を出版致しました! よろしければどうぞ!】

いつまでも疲れが取れない理由

 「休みたくても休めない」「休みをとっても、心や身体が休まらない」「疲れが取れない」という悩みを抱え、常に心身がくたびれている人は少なくないです。
 「多少休まなくても大丈夫だ」と思っていたのに突然体調不良に陥り、心身が追い詰められていたことに気づいた人もいらっしゃいます。

疲労は目に見えないし、実感を伴わない

 疲労は目に見えないし、実感を伴わないこともあります。
 だから身体が先に悲鳴をあげて、急に朝、起き上がれなくなったりするのです。

「休むこと」が如何に高等技術であるか、理解されていない

 その原因は、「休むこと」が如何に高等技術であるか、理解されていないことにあると言います。

うまく「休む」には、「休みが必要な状態だと自覚」し、「休むことができる環境を確保」する必要がある


 うまく「休む」には、「休みが必要な状態だと自覚」し、「休むことができる環境を確保」した上で、「自分の状態にとって適切な休養活動を選択する」というプロセスが必要です。
 「適当」に休んでいては回復することは出来ません。

どうして「自覚」できないのか

 ストレスに晒されていると、その負荷に抵抗するために人体では、アドレナリンなどの「抗ストレスホルモン」が放出されます。
 このホルモンは、血圧や血糖値を上げることで身体を「戦闘モード」にし、パフォーマンスを高めます。
 その「ドーピングモード」は概ね3カ月続き、身体に蓄積するダメージをよそに、むしろ心身の調子を上げます。
 それに気がつかずに頑張り続け、ストレスホルモンが枯渇すると、一気に疲労感と、頭痛や腹痛、蕁麻疹、不眠といった身体症状が襲っていきます。腰痛にも、こうした「メンタル疾患」の一面があります。

ストレッサーが多様である

 ストレッサーが多様であることも、ストレスに気づけない要因です。
 心にダメージを与える「心理的ストレッサー」について著者は、2つ挙げています。

家族との死別や結婚・離婚、失業、引っ越しなどの「ライフイベント」

 先ずは、家族との死別や結婚・離婚、失業、引っ越しなどの「ライフイベント」です。
 一般的にはポジティブと思われる出来事もストレスになることに注意したい。楽な環境への変化も含め、「変化とは、すべからくストレス」なのです。
 ライフイベントストレスは「連発すると危険」であることを心得ましょう。

満員電車や生活騒音、面倒な家事など、日常の些細な出来事を指す「デイリーハッスルズ」

 もうひとつは、満員電車や生活騒音、面倒な家事など、日常の些細な出来事を指す「デイリーハッスルズ」です。
 個別には大した傷にならないからこそ厄介で、無意識にダメージを蓄積させる原因となります。
 私も満員電車大嫌いです。

些細なデイリーハッスルの積み重ねが心身の健康状態に最も影響する

 「こういった誰もが頻繁に経験する些細なデイリーハッスルの積み重ねが心身の健康状態に最も影響する」と言う研究者もいらっしゃいます。
 少しでももやもやを感じたら、それを逐一記録しておきましょう。
 特にコミュニケーションにおいては、小骨のような不快感を無視しないことが大切です。

「休める環境」とは?

 貴方は「自分が不調だ」と素直に言えるでしょうか。
 心配や迷惑をかけたくない、評価を下げたくない、といった様々な心理が、「休みたい」と伝えられない要因になります。

 疲労によって思考力が低下し、合理的な意思決定や自己評価が出来ず、「ヘルプを求める」ことがリスクになってしまいます。

いざ休みに入っても罪悪感で落ち着かなくなる

 いざ休みに入っても、罪悪感で落ち着かなくなります。
 休む環境の確保は、「甚大な心理的コストを必要とする技術」なのです。

周囲に配慮し、他者との調和を重視しすぎて常に気を張っている「過剰適応」状態

 こうなってしまうのは、周囲に配慮し、他者との調和を重視しすぎて常に気を張っている「過剰適応」状態にあるからです。

真面目な方ほど、他者のニーズを優先し、自分のケアを後回しにしがち

 真面目な方ほど、他者のニーズを優先し、自分のケアを後回しにしがちです。

逆境への適応反応である「解離」


 そうしているうちに、次第に感情が動かなくなり、生活に現実味がなくなって、あらゆる痛みに鈍感になります。
 これは、逆境への適応反応である「解離」です。
 どれだけ酷い状況でも「つらい」と思わずにやりすごせてしまう「生ける屍」になる前に、「他者のニーズ」から大きく距離を取る必要があります。

まとめ この本が皆様の「休み方」をアップデート出来る1冊になりますように

 しかしこれが難しいのです。
 他の方と同じように役割を果たすことは、「普通」であり「安心」を与えてくれるからです。

 休んでいる間も「動けない」ことに「怒り」を感じます。
 それも含めて休むことを困難にしている「一連の症状」なのだ、と気づかなくてはなりません。

 この本が皆様の「休み方」をアップデート出来る1冊になりますように祈っております。

【参考】鈴木裕介(2023).『心療内科医が教える本当の休み方』.アスコム