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自分は毒親育ちかも…と思うなら、この先止めた方がよい行動




このnoteは、毒親育ちの明日に希望を届けるためのnoteです。





今回は、
自分が毒親育ちかも…と思うなら
この先止めた方がよい行動について、
書いてみたいと思います。




普段からたくさんの相談を受けていると、
弁護士目線で、
この行動をとらなければトラブルがここまで大きくならなかったかもしれない…
と思うことが多々あります。



もちろん、人間、あらゆることを予測するのは無理で、
だいたいの物事は、後からはなんとだって言えるが事前には防げないということも多々あるので、
そのような状況を招いたこと自体を責めるつもりはまったくありません。



ただ、仮に事後的にであっても、物事を検証し、
防ぐためにできたことはあったのか、
ということを分析すること、
そして、その分析を踏まえ、行動を改めていくこと
は大切だと思っています。



毒親問題もまたしかりだと思うので、
今回は、もしかしたら自分は毒親育ちかもしれない…
と感じたら、それ以降、止めた方がよいと思うことをご紹介したいと思います。




1 もしかしたら自分は毒親育ちかもしれないと思ったら…



親との関係に違和感を抱いていて、
自分は毒親育ちかもしれない…と思っても、
すぐにあらゆる行動を変えることは難しいと思います。



特に、現に親と同居していたり、
帰省を予定しているにもかかわらず、
すぐに同居を解消したり、帰省を取りやめたりすることは、
親からの反撃も怖く、行動に移すことが難しいでしょう。



しかし、現状は維持しながらも、
新たな紛争の火種を予防する行動をとることは、
そこまで難しいことではないかと思います。



親との関係に違和感を抱いているのなら、
以下のような行動はぜひ、ご自身を守るために、
控えてほしいと思います。

1 転職や引っ越しの時に、新しい勤務先や引っ越し先を教える。


2 親に身分証明書を貸したり、貴重品を預けたりする。


3 親と共有名義の不動産を購入する。


4 親名義の不動産に居住する、あるいは自分名義の不動産に親を居住させる。

5 経済的に自立している状況で、親から金銭的援助を受ける。


6 親との会話や交渉をパートナーに代わってもらう。


7 害の少ない方の親との関係を継続する。


以下、概要を説明したいと思います。
少し長くなりますので、気になる箇所のみ読んでいただくというのも
よいと思います。



2 転職や引っ越しの時に、新しい勤務先や引っ越し先を教えること



もしあなたがなんとなく、新しい仕事のことや引っ越し先のことを
自分から親に話したいと積極的に思わない場合、
伝えないことをお勧めします。



もちろん、親を保証人にする他なく親に伝えざるを得ないという場合もあるかと思いますが、
そのようなやむを得ない事情がなければ伝えない方がよいでしょう。



後に、勤務先や住所を知られていることが、勤務先や住所への押しかけにつながることがあります。


今は何もなくても、たとえば結婚問題を機に親の行動がヒートアップした場合等に、勤務先や住所を知られていると、
突撃を受け、トラブルが拡大することがあります。



3 親に身分証を渡したり、貴重品を預けたりすること



弊所には、身分証を渡したことさえないにもかかわらず、
親として熟知している子どもの情報(生年月日、住所、勤務先等)を駆使して、
どういうわけか本人の知らない間にクレジットカードを作り、
使いたいだけ使って踏み倒した方からの相談や依頼もあります。



身分証を渡していなくても、
親は、親子であるがゆえに、子どもの本人特定にかかる情報を知り尽くしていることが多いため、
身分証の偽造等をすれば、比較的容易にそのようなことができてしまいます。



自分の経済的利益をはかるために、
平気で子どもの身分証を偽造する親がいる
ということは、当然、
身分証を悪用する親もいます。



実際、弊所でも、身分証を渡したことをきっかけに、
多額の負債を負うことになってしまった方の依頼を受けたこともあります。



身分証や実印などの貴重品は、
絶対に親に渡さないことです。



4 親と共有名義の不動産を所有する


不動産を共有すること自体、法律的に見ればお勧めできないことなのですが、
特に、毒親と不動産を共有することは絶対に止めましょう。


何かともめる原因となります。


そして、何かともめていざ共有状態を解消したいとなった時、
まともに交渉できる可能性はほとんどありません。


弊所でも、これまで親と不動産を共有しているが
共有状態を解消したいという相談や依頼を受けてきましたが、
交渉はかなり難航しました。


親はたいてい「あなたのために共有にしたい」と言ってきますが、
本当にあなたのことを想っている親であれば、
トラブルの起こりやすい共有という方法を提案してこないのではないでしょうか。



5 親名義の不動産に居住する、あるいは、

自分名義の不動産に親を居住させる。



親名義の不動産に居住する場合は、
親からの自由は得られないと思った方がよいです。


そもそも支配やコントロールが大好きな毒親が、
子どもに自分名義の家に住むことを提案するというのは、
それが支配やコントロールを固める手段となるからに他なりません。


毒親育ちの方であれば、
親からの自由というものが何にも代えがたい宝であることは、
熟知しているかと思います。


あなたが経済的苦境や精神的苦境に陥っている時、
「あなたのため」という常套句を使って近づいてくるかもしれませんが、
自由を売ることになることを覚悟した方がよいでしょう。


また、一方で、自分名義の家に親を居住させるのもやめた方がよいです。


口約束で出ていく時期等を約束していても、
毒親にすんなり出て行ってもらうことはまず無理です。


弊所でも、これまで建物明渡訴訟に至ったケースばかりです。


訴訟は特に親族間の貸し借りですと、
必ずしもこちら側に有利には進みません。
最終的に出て行ってもらえるとしても、
訴訟は大変なコストを負担することになります。


最初から絶対に住まわせない方がよいです。



6 経済的に自立している状況で、親から経済的援助を受ける


すでに親から経済的自立を果たしている状況にあるのなら、
それ以上、親から経済的援助を受けることもやめた方がよいでしょう。


親は、長年、あなたが子どものころから、「お金」というパワーを使って、あなたを支配してきたことでしょう。


子どもは親から経済的援助を受けなければ生活できない、
そこにつけこんで、
誰が金を出してると思っているんだ、
あれだけ金を出してやったんだからいうことを聞け、
という形で、
あなたを支配、コントロールしてきたはずです。


あなたが経済的援助を受ければ、
また同じことが繰り返されます。


もう経済的に自立したのなら、
結婚資金、住宅購入の頭金、子どもの教育費等は、
自分で賄った方がよいです。


親から援助を受ければ、
返さなくてもよいかもしれない、
あるいは金利がないかもしれませんが、
相手が毒親であれば、
金利以上の負担を負うことになります。


弊所で取り扱っているケースでも、
結婚資金や家の頭金のことでもめるケースが圧倒的に多いです。
中には、そうなることを予測して、
すぐに返せるように貯蓄している方や、
最初から手を付けないでおいてその時がきたら
弁護士を通して返金する方という方もいらっしゃいます。
それができるのなら、一時的には受け取るのもアリかもしれませんが、
通常は簡単なことではありませんので、
最初から受け取らないと決めてしまった方がすっきりします。



7 親との交渉ややり取りをパートナーに代わってもらう。


これは絶対に止めた方がよいことというレベルではありませんが、
紛争拡大に寄与してしまう面があるという意味で、
やはり避けてほしいことといえます。


毒親はみな口をそろえて言います。

うちの娘は、あいつと結婚してから変わってしまった、
うちの息子は、あの嫁と出会ってから変わった、
前はもっと親にやさしい良い子だったのに…
あいつに洗脳されたに違いない、
あの嫁に言いくるめられたに違いない
と。


実際には、結婚して新しい家族を構築する過程において、
自分が生まれ育った家庭が機能不全家族であったことに気づき、
あるいは、
機能不全家族であることに気づいてはいたけど独身時代は自分だけ我慢すればいいと思って我慢していたところ、
やはり新しい家族を守り、自分も幸せに生活していくためには、
親と距離を置くしかないと考えるようになった、
ということなのですが。


自分を顧みる気持ちがない毒親は、そのような発想にはならないので、
子どものパートナーを目の敵にすることで、
無意識のうちに自分が悪いという現実から目を逸らします。



そのような状況の中、
親との交渉ややり取りをパートナーに代わってもらうと、
やはりパートナーが糸を引いていたんだという親の理論を補強する方向に作用してしまいます。
結果、より親がパートナーを恨むようになり、
パートナーの勤務先に押しかけたり、
パートナーのつきまとい行為に発展したりしかねません。


結果、パートナーが精神疾患を発症してしまい、
弊所に相談に来られるという方もたくさんいらっしゃいます。



あなたが苦しんできた機能不全家族から大切なパートナーを守りたいのであれば、
できる限り、パートナーを親との交渉ややり取りの場面に引っ張り出さない方が良いといえます。



8 害の少ない方の親との関係を継続する。


これも絶対に止めた方がよいことというレベルではありませんが、
紛争拡大に寄与してしまう面があるという意味で、
やはり避けてほしいことといえます。


多くの家庭では、
両親のうち、どちらかがひどい虐待を加えてきたが、
もう片方は、別にその人自身が虐待を加えてくるわけではない、
という状況にあります。


そのため、親と距離を置きたいと思っても、
害の少ない方の親との関係は継続する方が多いです。


でも、もし、あなたが本気で親と距離を置いて
自分の人生を生きたいと思うのなら、
この点は再考することをお勧めします。


害の少ない方の親も、
幼少期から虐待に苦しんできたあなたを守ってくれたわけではありません。
同居していたのですから、あなたが虐待を受けていたことを知らないはずがありません。
おそらく、あなたは助けを求めたこともあったはずです。


でも、助けてもらえなかった。
父からの暴力を母に相談したが、
母からは、「お父さんはああいう人なのよ」「怒らせないようにしなさい」と言われた。
母からの毎日垂れ流される愚痴を父に相談したが、
父からは、「お前がママを怒らせないようにしてくれ」「ママともっとうまくやれ」と言われた。
そのようなことが多いのではないかと思います。



結局、自分の子どもが虐待を加えられていることを知りながら、
何もしなかった、それどころか自分と相手(子どもにとっては虐待親)との関係を優先させたという見方ができます。



だからその親は、これからも同じ立ち回り方をすることが予想されます。
これからも、虐待親のことをかばい続けるでしょう。
あなたが小さくて無力な子どもだったころでさえあなたを守らなかった大人が、
あなたが経済的に自立した今、あなたを身を挺して守ろうとするはずがありません。


そのような状況で、害の少ない方の親と関係を継続していると、
結局、害の大きい方の親との関係も切れず、
あなたが自分の人生を取り戻すことは難しくなると思います。


なお、両親がすでに離婚して、両親同士がまったくかかわりあいのない生活を送っている場合は別です。




以上、自分が毒親育ちかも…と思うなら
この先止めた方がよい行動について、でした。



以上の内容は理想論でもあるということはわかっています。
私の経験上、
「子を想わない親はいるが、
親を想わない子はいない」ので、
子は、簡単に親を切り捨てることはできません。
親のことが大好きだし、愛されたい、
だからこそそれが叶わなかったことで、
一生傷ついて生きていくわけです。


だから、頭ではよくないとわかっていても、
それ通りに親との間で行動できないからこそ、
後にトラブルが生じるということもわかっています。



そのため、上記に書いた行動をとったが故にトラブルになった方を責めるつもりはまったくありません。


ただ、できればこうした方がトラブルが避けられる、
そういう視点を提供することも、
日々相談を受けている者としては、大切なのではないかと考えた次第です。



今回もお読みいただき、ありがとうございました。



今後の記事で、今回あげた内容について一つずつ掘り下げていくことも予定していますので、興味のある方はまた覗いてみていただけたらと思います。


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