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自作自演で罪悪感を生み出し強化する悪習慣「自分原因説」を手放すヒント
こちらの記事では、根拠なく自分を悪者にしては自尊心を傷つける「自分原因説癖」を手放すエクササイズを4つのステップでお話します。
最後まで記事をご覧いただいて、悩ましい現実を生み出す自分原因説の悪習慣を手放してください。
自作自演で罪悪感を生み出し強化する「自分原因説」とは?
こちらの記事の中でも触れているのですが、アダルト・チルドレンの方の特徴の一つに、自分が体験する理不尽な状況、望まない状況を理解するために、苦肉の策として自分を悪者にする理由を創作することで、理不尽な状況に折り合いをつけようとすることがあります。
自分を悪者にする理由とは、たとえば……
・親ががいつも怒鳴ってばかりいるのは、私が親の期待に応えられない悪い子だからだ
・親がお酒ばかり飲んでいるのは、私が親の迷惑になっているからだ。
・親がいつも寂しそうなのは、私が親を喜ばせることを何もしてあげられないからだ。
・親が仕事に追われてばかりなのは、私のわがままにお金がかかっているからだ。
・親が私のことを叩いたり、罵ったりするのは、私が悪い方向に進まないようにするためだ。
…などなど。
幼い子どもにとって、理由もわからないまま不快な現実が繰り返されることは心のキャパオーバーにつながるため、自分なりに納得できる何らかの理由を創作することは一種の自己防衛的反応と言えます。
ですが、こうした自分を悪者にする反応パターンが癖になってしまうと、事実を客観的に捉えることができないばかりか、必要以上に自分を追い詰めストレスに悩み苦しむことが増えるようになります。
たとえば
・上司の機嫌が悪いのは私の仕事が遅いせいだ……
・あの人が会社を辞めたのは私があの人の足を引っ張ったせいだ……
・今月の目標が達成できなかったのは私の努力が足りなかったせいだ……
など、
なんら客観的な根拠がない(あるいは未確認)にも関わらず、反射的に「自分が悪い」「自分のせいだ」などと決めつけてしまう思考の癖
を「自分原因説癖」と呼んでいます。
自分原因説癖の悩ましいところは、自分が悪いと反射的に結論付けしてしまう点にあることは言うまでもありませんが、それ以上に、
自分のせいだと結論づけた後に「なぜなら……」と自分が悪い理由を自作しては、その理由があたかも真実であるかのように信じ込み、結果、本来なら背負う必要のない罪悪感、自責の念を背負い続けてしまう
点にあると言えます。
こうして不必要に自責の念を背負ってばかりいると、本来、背負った方がいい責任(ex.自分を大切に尊重する責任、自分の可能性を信じる責任 など)を成長の過程で背負う余力が失われてしまい、その結果、自立的な生き方に向かうことを難しくしてしまうのです。
ということで、これから自分原因説を無自覚に強化するとともに、根拠なく新たな罪悪感を生み出す元にもなっている「過去の誤った思い込み」を洗い出し整理するためのエクササイズを紹介します。
※心が落ち着いている時にやってみてください。
無意識に信じている「自分原因説」を洗い出し手放すエクササイズ
・ステップ1:あなたが思う親の印象は?
あなたは親に対してどういう印象を持っていますか? 直感的に思い浮かんだものの中でネガティブなものを、あなた自身がしっくりくる言葉で自由に表現してください。
※複数回答可ですが、一回あたり2つ程度にしておくのがおすすめです^^
(例)
お母さんはお父さんにいつも虐げられてかわいそうな人だ。
お父さんは酒や女にとてもだらしない人だ。
……など。
・ステップ2:根拠を言語化する
ステップ1で表現した印象のあとに、「なぜなら私が……」あるいは「なぜなら私のせいで……」という文章をつけたときに、深く考えることなく直感的に思い浮かんだものを文章にしてください。
(例)
「お母さんはお父さんにいつも虐げられていてかわいそうな人だ。なぜなら私が小さくて離婚できなかったからだ」
「お母さんはお父さんにいつも虐げられてかわいそうな人だ。なぜなら私にお父さんを制するだけの力がなかったからだ」
……など。
・ステップ3:真実とファンタジーの整理
ステップ2で文章化した理由について、あらためて「自分に原因があると立証できる証拠(事実)はあるのか?」「それとも、辛い現実を受け入れるために自分で作り出してしまった自分原因説なのか?」を整理してみましょう。
・ステップ4:手放し宣言
整理した結果、本当は自分が背負う必要がない「自分原因説」のものだと判明したものがあったなら、これまで自分を責め苛んできたことをについて謝罪し、それに文句も言わずに耐えてくれていたことに感謝し労い、その上で手放すことを約束しましょう。
たとえばこんな具合です……
私はこれまでずっと自分が親の期待に応えられない劣った悪い子だから親を苦しめていると何の根拠もなく信じていました。そのせいでずっと自分をイジメ、罰を与えて苦しめてきました。本当にごめんなさい。
それなのに、文句の一つも言わずにずっと耐えてくれて本当にありがとう。これまでずっと背負ってくれてありがとう。
よく弱音も吐かずにずっと頑張ってくれたね。
これからは、なんでもかんでも自分のせいにして自分を責めることはしないと誓います。
この誓いの約束は、一度紙に書いたものを声に出して何度も読み上げるのがおすすめです。
なお、このエクササイズは一度やったら何日か間を開けて、心が落ち着いているときにまたやってみるといったサイクルで、少しずつ、それでいて着実に「本来は背負わなくてもいい責めを自分に課すこと」を手放していくことに役立ちます。
何かあると反射的に「どうせ自分が悪いんだ……」という癖がある方は試してみてください^^
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