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自立する歯ブラシ・舌ブラシ、「adelie」 東京ギフトショー出展記録

2024年2月6日(火)から2月8日(木)までの3日間、東京ビッグサイトにて「第 97 回東京インターナショナル・ギフト・ショー春 2024」が開催されました。
ヨシダ工業として初めて「ギフトショー」に参加してきましたので、その記録を残しておきたいと思います。


初めてのギフトショー 準備は雪でスタート

我々ヨシダ工業は福井県の鯖江市というところで金属部品の精密加工を約80年ほど営んでいるのですが、この「adelie」は初めての自社商品。
それまで展示会というと「機械要素展」といった技術系の展示会がほとんどで、こういった新しい「商品」が集まるギフトショーは初めての経験です。

大きなスーツケースをガラガラと引き、やってきました大都会、東京。
御上りさん丸出しであたりをキョロキョロしながら会場の東京ビックサイトを目指します。

会場準備のため、前日に入ったのでこの日は2月7日(月)。
この日は東京23区も大雪に見舞われ、首都高もストップといった大荒れの天気でした。
福井では珍しくもない雪なのですが、
「今年は雪少なくて楽だね~」
なんて言ってた矢先、出張先の東京でこんなに雪を見ることになるとは思っていませんでした・・・。
「福井から雪連れてきちゃったんですね(笑)」
とか会場で言われないといいなぁ・・・。

やっぱりでかい東京ビックサイト よく見ると雪が・・・


選考通って本当に良かった「ACTIVE CREATORS」

我々が出展するのは
「第 97 回東京インターナショナル・ギフト・ショー春 2024」の中でも
「第15回LIFE×DESIGN」の中の
「ACTIVE CREATORS」。

?????

正直、私は会場を見るまでピンときませんでした。(汗)

参加出展者が3,000近くになるので細かくテーマや商品別にブースを分けて分かりやすく展示しているわけですね。
東京ビックサイトまるまる使ってやってる「東京ギフトショー」の
西ホール全体でやってて生活雑貨が中心に取り扱われてる「第15回LIFE×DESIGN」の中の
ハイセンスな商品を集めた「ACTIVE CREATORS」に出展します、
といった感じです。

「adelie」は地元デザイナーさんと一緒に作った空間の調和といったことにも重きを置いたデザインにも自信のある製品です。
そのためこの新進気鋭のクリエイターが作った商品の集まる「ACTIVE CREATORS」に申込みを行いました。

私も会場を見たのは初めてですが、「ACTIVE CREATORS」は西ホールの真ん中にあるアトリウムを広々と使った素晴らしいスペースでした。

まずブースがかっこいい。
広さは2m×1.5mくらいなので大物の商品を置くのには向きませんし、点数も置くことはできませんが、コンパクトにまとまって見えますし、全体のデザインもしやすく、何より「adelie」しか展示するものがない我々にはぴったりのブースです。

西ホールに入るエレベーターから一番に見る景色が写真のような感じです。
どこか目当ての西ホール内のブースに行くときにもつい通りがてら見に行きたくなるデザインが素敵ですね。

西ホールへのエレベーターから見渡せるアトリウム「ACTIVE CREATORS」 

選考には通ったわけですが
「新進気鋭のクリエイターが作った」「ハイセンス」な
商品の集まるという「ACTIVE CREATORS」。
謳い文句にも周りに恥じないブースにしなければ・・・。


日本の業者は素晴らしい はりきってブース準備中 

「adelie」のブースに着くともうすでに壁紙が貼ってあり、レンタルした什器と送った荷物がきっちりと届いています。
周りの人たちも慣れた様子で着々と準備を進めています。

きっとみんな慣れっこで、さも当然のことと思っているのでしょうが、
福井から注文した壁紙や什器が東京の業者にきっちりと予定通りに施工され、送った荷物がきっちりと積まれていることに私は感動を覚えました。

業者さんありがとうございます。
おかげで予定通りブースが作れます。

周りをキョロキョロしながらさっそく準備を開始。
つい周りのブースが気になります。
お隣も、お向かいさんも、はす向かいさんも、
みんなおしゃれでかっこいい・・・。
商品はもちろん、ブースも美しく、
「なるほど。こういった展示方法もあるのか」
と唸りたくなるような素晴らしいブースばかりでした。

スーツケースから送れなかった製品やパンフレットを取り出してブースを作っていきます。
全体のデザインは「adelie」を作ったときにもご協力をいただいた鯖江の「TSUGI」さんと一緒に考えました。

そうして完成しましたヨシダ工業初めてのギフトショーのブースが下の写真のような感じです。

水色の什器が目を引いて清潔感があるデザインになったと思います。

「adelie」はデザインのもとになったペンギンをイメージしつつ、理路整然と並んでいる姿を見せることで立ち姿の美しさをアピール。

残りのスペースはOEMコーナーということでヨシダ工業がこれまで作ってきた製品を展示することで歩んできた歴史と技術力をアピールするコーナーとして作りました。

なかなかかっこ良くまとめられたのでは?と少しうれしくなりながら 
これで3日間がんばるぞ、と決意を新たにしました。
少しでも興味を持ってくれる方がいればいいなぁ。

帰り際、ビックサイトを出るとものすごく雪が降っています・・・。
福井では見慣れた雪に一抹の不安を抱えながら宿に向かいました。
明日は人が動ける状態なのでしょうか・・・。


始まるギフトショー 気になる客足は??

ギフトショー当日の朝。
朝起きると、雪は30cmを超え・・・
といった福井あるあるまったくなく、道に残る雪もほとんど消えています。

ニュースを聞いても混乱もあらかた解消し、ビックサイト周りでも大きな影響はなさそうです。さすが東京。ほんとに良かった。

さて、朝の準備も終わり、会場に人が入り始めると続々とエレベーターから西ホールに人が入ってきます。

足を止めて「adelie」を見てくれるだろうかとドキドキしていました。
・・・
・・

するとさっそく聞こえてきたのは
「え!?歯ブラシ!?」
「かっこいい」
「おしゃれー」
といった第一声でした。

これが何よりも嬉しい。
展示会出て良かった。準備してきた良かった。
と苦労が報われた瞬間だったように思います。

さっそく見てくれた方に声をかけ、ブースで製品の説明やヨシダ工業の部品加工の話を始めます。
みんな興味深く聞いてくれて、「adelie」へのコメントをくれます。
改善点などは値千金のコメントです。
できるだけ残そうとメモしたりしますが、常にブースに人がいてなかなかその時間すら見つけられないような状態でした。

注目を集めてくれる「adelie」 反響の声が何よりも嬉しい

その後もブースには引っ切り無しに人が来てくれます。
パンフレットも私の名刺もどんどんとなくなっていきました。

それが3日間ほど続き、気が付けばギフトショー自体が終わっていました。

さて私は3日間で「adelie」と「ヨシダ工業」についての同じ説明を何回くらいしたのでしょうか・・・

1人だったので昼食も食べずブースに張り付き、
ずっとしゃべっていたので声もガラガラ、
立ちっぱなしだったので膝もガクガク、
とだいぶ体を酷使しましたが多くの方にブースを見てもらい、連絡先も交換できましたので、ヨシダ工業の初めてのギフトショーは成功だったのではないかと思います・・・。
少なくとも私は「大成功」だと言いたい!!

好評だったOEMコーナー

「adelie」にも多くの反響をいただきましたが、それと同じくらいOEMコーナーにも反響がありました。
「ヨシダ工業」という会社を説明するにあたっても眼鏡→楽器→医療とこれまでたどってきた歴史を順番に説明できて非常に話しやすかったです。
中でもチタン製の小さな耳かきなどは
「どこで買えるの?」「かわいい」
といった声も多く、今後の製品作りにも活かせるようなアイデアも多く集まりました。

前にも書きましたがヨシダ工業は技術系の展示会にはよく参加しております。
そこでこういった「部品」を展示してもなかなか聞けないような反応が今回のギフトショーでは聞けたので、そのあたりは展示会の「客層」の違いがあったのだろうと思います。

みんな興味深く見てくれたOEMコーナー 眼鏡、楽器、医療の部品やチタン製品を展示しました

次回への反省点と感謝

こうしてヨシダ工業の初めてのギフトショー出展は成功裏に幕を閉じたわけですが、反省点もありました。
特に実際の商談の想定がリリース時期の関係であまりできていなかったので販売面に対する検討ができていなかったことがあげられます。
会場では後日価格表や条件表を送ります、といった話しかできなかったので前向きに取扱いを検討いただいていたバイヤーの皆様には申し訳なかったな、と思っています。

この点は次回のギフトショーではしっかりと改善していきたいポイントですし、その際にはまた新しい製品を作って
「adelieも新しい製品も素晴らしいね。」
と皆さんに言ってもらえるようなモノづくりをしていければなと思っております。

最後になりましたが
右も左もわからない私にギフトショーのことをいろいろと教えていただいた諸先輩方、
同郷のよしみでご挨拶させていただき、仲良くしていただいた福井の皆様、
ギフトショーの運営やブースの設営にご協力いただいた皆様、
そして何より実際にブースに来ていただき、私の拙い説明をニコニコと聞いていただいたバイヤーの皆様、
3日間本当にありがとうございました。
またどこかの展示会でお会いできる日を心待ちにしております。

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