お正月休みに読んでおきたいおすすめ書籍3選!(仏教編)
こんにちは!ヨシボウです。
今回は、ぼくの本職であるお坊さん、つまり仏教に関する書籍をご紹介してみようと思います。
って思われる方がほとんどでしょうw
でもね、仏教からの学びって日常生活にとっても役立つんですよ。
しいては、マーケティングにも応用できる心理学を学ぶこともできます。
ご紹介する3冊はゴリゴリの仏教書ではありませんので、読みやすいはず。
それでは、始めていきましょう。
自分とか、ないから。
ぼくがいままでに読んだ仏教書のなかで、ダントツで面白いです。
面白いというのは、興味深いという意味ではなく、本当に笑ってしまう面白さなんですよ。
まず文章が非常にリズミカル。
わりと分厚い本書ですが、サクサク読み進められますよ。
難しいことばはほとんど出てきません。
本書のタイトル「自分とから、ないから。」というのは、仏教の根本的な教えである「無我」を意味します。
この「無我」の概念がおそろしく難しいんですよね。
それを本書では噛み砕き、エンターテイメントとして無我の内容を教えてくれる感じ。
そう、本書は仏教エンタメというジャンルがいちばんしっくりきます。
本書の43ページに「無我」について以下のような記述があります。
ユニークな表現、且つ本質を捉えた理解。
とてもわかりやすい解釈だと思いませんか?
上記のように、だれもが理解できることばで「無我」はもちろん、「空」や「禅」などについてもものすごく咀嚼して解説されています。
本書は以下のような方におすすめです。
仏教に興味がある人
東洋哲学に興味がある人
読みやすい文章を学びたい人
ユーモアが溢れまくっているので、電車で読むときはご注意をw
利他・ケア・傷の倫理学
インフルエンサーのイケハヤさん(しゅうへいさんかも?)が紹介されていたので購入。
と思われても無理ないタイトルですよね。
しかし本書を読めば、まぎれもなく仏教の精神を学ぶことができます。
タイトルにある「利他」という考え方。
利他とは、自分のことを後回しにし、他者の利益や幸せを最優先することです。
仏教では「我」を否定し、自己中心的な考え方を嫌います。
ビジネス的なことばを使うと「テイカーはだめよ!」ということですね。
本書では利他のことを、以下のように捉えています。
これは、「モノ」だけではありません。
他人の思想、こころ、気配りなどの抽象的なものを含みます。
むしろ、そちらがメインです。
ことばで表現するのはかんたんですが、実際にはとても難しいことです。
何より、深い思いやりと洞察力が必要になるでしょう。
本書には、そのようなこころの育み方がぎっしり書かれています。
素晴らしい内容なのですが、欠点を挙げるならたいへん難しいということ。
難しいというか、濃すぎるんですよね。
最初から最後まですべてが濃い。
ずっとカルピスの原液を飲んでいるような感覚ですw
逆に、何度も読まなければしっかり理解できないので、コスパ最強かもしれませんw
本書を一回読んだだけでまるっと理解できる方はなかなかおられないはず。
我こそはという方は、ぜひチャレンジしてみてください。
がっつり読み応えのある名著です。
一億三千万人のための歎異抄
本書はぼくの所属する浄土真宗の教義に関する書籍です。
歎異抄(たんにしょう)という書物をご存知でしょうか?
別名、東洋の聖書と呼ばれるほど、たいへん有名なものです。
歎異抄は浄土真宗の教えをギュッとまとめた素晴らしい書籍なのですが、なかなかに内容が難しいのが難点。
なので、世の中にはたくさんの歎異抄の解説書があるんですよね。
その中でも本書は、ものすごく読みやすく現代語訳されている書籍の一つ。
本来、漢字で表記されるところが
カタカナで表記されているので、仏教書ならではの読みにくさがまったくありません。
本書のタイトルのとおり、日本国民全員が読みやすいと思われるでしょう。
欠点をあげるなら、「オレ」、「オレたち」みたいな、かなり砕いた表現をされているのに抵抗を感じる方もおられるかも?という点。
読み進めると慣れてくるので、それほど問題はないとは思います。
歎異抄でもっとも有名な「悪人正機(あくにんしょうき)」についても、見事な世界観で描かれていますよ。
本書はこんな方におすすめです。
歎異抄を学びたい人
お家の宗派が浄土真宗の人
浄土真宗について学びたい人
僕と同じくお坊さんにもおすすめできる内容です。
ぜひ、「高橋ワールド」の歎異抄を楽しんでみてください。
おわりに
「仏教=難しい」と、考えてしまう方がほとんどでしょう。
たしかに難しいです。
そして深い、深すぎる。。
誇張抜きに、宇宙レベルで深いと思いますw
今回ご紹介した3冊を読めば、その入り口には間違いなく到達できるはず。
そして、あなたの人生でかならず役立つ知識を得ることができるでしょう。
ぜひ、参考にしていただき、仏教に関心を持っていただければ幸いです。
さいごまでお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、またのご縁に。
おまけ:仏教ブログ、書いてます
さいごに1つだけ宣伝させてください!
3冊目に『歎異抄』についての書籍をご紹介しましたが、ぼくのブログでも詳しく解説しています。
世界一わかりやすい仏教ブログを目指しているので、ご興味あれば読んでみてください。
よろしくお願いします!