欲望のコントロール
1. ETHのバーンとフードロス
2022年1月に10億ドル相当のETHがバーンされたそう。年間だと発行量540万ETHに対し、350万ETHをバーンしているみたい。
この話を聞くたびにフードロス問題とシンクロする。世界では、生産した食料の1/3が廃棄されている。
2. 人の欲望からアルゴリズムへ
バーンにも経緯があり、オークション方式だった当時はバーンされていなかったが、あまりにもガス代が高騰しており、いわゆるLondon(EIP-1559)で改善。ガス代のユーザー負担に変わりはないけど、マイナーにあげるよりアルゴリズムに決めさせて捨てて(バーンして)しまったほうが料金は安いとなったらしく…自由に取引させると欲にまみれて手数料でスタックするから、アルゴリズムで制御したほうが無駄は生じるが効率があがる?!とても示唆的です。
3. システムの持続と最適化、無駄をなくせるか?
無駄を生じさせないと持続的にバランスしないのは、人のサガなのでしょうか。過剰供給は資源を枯渇させ、滅びてしまうのは環境問題で学んでいる最中なのですが、無駄なものは、なくせるものならなくしたい。
需要があるから供給がある(供給してしまう)。かつて、デザイナーの原研哉さんは「欲望のエデュケーション」という言葉で、需要の質を高める必要性を指摘しました。
ETHのネットワーク、 Improvement Proposals などは、まさにそのネットワークの思想そのもの。decentralized でコンセンサスを得て、改善されていく過程は、ある意味で、みんなで自分たちの欲望を決めている気がします。