見出し画像

マトリックスから考えるリアル

What is real?

マトリックスの一作目を見直した。

現実にそっくりな夢で、もし夢から覚めないのなら、それがリアルであるとどうやって確かめる? by モーフィアス

いま見ても新しい発見がある。いま見るからこそかもしれない。現実とは何か?何をもってリアルと認識できるのか。

完璧な没入感

青いカプセルを飲んで、知らなければそのままの世界で生きられたのに…と後悔するシーンがある。メタ認知しないほうがリアルを認識できる。それがプラグを突っ込んでプログラムをインストールしただけでも。

メタバース空間でメタ認知しないと現実を疑うことはない。いつでも世界の主人公で演じられる。演じていると思うのは客観視しているからで、演じている感覚すらない。ぼくたちが映画を楽しめるのもこの能力のおかげだそう(*)。自分がいま経験していないことを想像・解釈し、認識できる。
https://logmi.jp/business/articles/325784

解釈ではない実在性

マトリックスではデジタルツインのようにいままでの世界とまったく同じ世界が再現されているので多くの人はそこがマトリックスとは気がつかない。鏡が溶けるなど物理法則を超越しているときに、ネオはこの世界がマトリックス(メタバース)だと認識する。

現象と法則を使わずに世界を感じる方法はないのだろうか? 荒川修作は脳は体の至る所にあると言った。マルクスガブリエルは私は脳ではないと言っている。解釈せずに実在を感覚する方法はある(はず…)。この問題は、クリエイションする立場からみると「コンテキストを使わずにメッセージをいかに伝えるか」と似たような問いで「絵を描くときに、鑑賞者の経験をどうデザインするか」の話にもつながる。

しかし、マトリックス。全編を通してデジタルグリーンとブラックな世界観、映像。すごかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?