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それって性格か?病気か? 可視化や診断の功罪

昔から、ちょっと変わった人、アブない人、怒りっぽい人など、さまざまな性格の人はいつの時代もいたはずです。

今ではあまり聞かなくなった気がしますが、「瞬間湯沸かし器」「ヒステリー」「ノイローゼ」などという言葉で、人の性格や言動、症状を表現するのを聞いたことがある人も多いのでは?

カッとなりやすい人とか、偏屈な人っていなかったでしょうか?
年齢・性別、あまり関係なく存在していたような気がします。

昭和のドラマや漫画などを見ていても、現代の常識では考えられないムチャクチャな人物が登場することがありますよね。

もちろん、フィクションの話だから、キャラを尖らせるために誇張している面があるとしても、「変な人」が世の中に存在していることが許容される社会があったのかもしれません。

今思えば、「あれって発達障害だよな」とか「今なら毒親って言われるよな」みたいに、専門家じゃない一般人でも定義付けができてしまう世の中です。



知人のケース

ここで、「知人の妻」の話をしてみましょう。

どちらもよく知っている人なのですが、その妻という人の性格の特徴をいくつか挙げてみます。

  • 忘れ物や紛失が異常に多い(スマホや鍵など)

  • 時間にルーズ

  • キレやすく、大声でわめくことがある

  • 気が変わりやすく、言動がブレる

  • 意固地なところがある

  • 思いつきで行動する

  • 空気を読むのが苦手

  • 人に対して言ってはいけないことを言ってしまう

  • 常にイライラ、カリカリしているように見える

・・って、書き出すとディスりまくりのように見えますね😅😅

もちろん、短所と長所は裏腹なので、普段は良いところもあって、

  • 行動力がある

  • 怒りの後でもケロッとして引きずらない

  • よく気がつく

  • 細かいことは気にしない

  • 他人にあまり干渉しない

などは、その人の長所と言えるかもしれません。
※フォローになっているだろうか・・?

その旦那さんのほうは、妻の性格をだいぶ把握しているので、暴言を吐かれても、その場では辛抱してやり過ごすとのこと(反論すると火に油を注ぐことになるから)。

当然、心の傷は残ると思いますが、少し時間がたてばケロッとして普通に話しかけてきたりするので、嵐が通り過ぎるのを待つしかないそうです。

どうでしょうか?

これって、大人の発達障害(ADHD)、あるいはアスペルガー症候群の特徴にも、結構当てはまっているようにも思えます。

でも、その人(妻)は診断を受けたことはないので、精神的な問題があるという認識はないようです。
今のところは、その人の性格・個性、という扱いです。

重要なのは、アラフィフ近くになった今までも、正社員として現役で働いており、キャリアを築いているということ。
そして、結婚してお子さんにも恵まれ、経済的にも問題なく、少なくとも外から見ると幸せに暮らしているように見えます。

可視化や診断の功罪

人間関係や仕事がうまくいかず悩んでいる人の中には、実は発達障害だったと診断されて、「合点がいった」というケースもあるかと思います。

今まで生きづらさを感じてモヤモヤしていたのが、病名が判明して安心した、というケースもあるかもしれませんね。

原因が分かったからと言って、解決できるかというと、それはまた別問題。

治療や薬で治るものではなさそうだし、「性格を変えよう」としても、そう簡単な話ではありません。

ただ、ある程度の対策は可能だと思います。
「こうならないように努力しよう」というのはしんどいので、「こうなっても問題にならないように対策しよう」という発想の転換は必要かもしれません。


当事者が、「診断されたのだから仕方ない」と自己否定したり、「まわりの人が理解してくれないのが悪い」と他責思考になるのは、ちょっと違うと思います。

また、当事者じゃない場合、他人のちょっと変わった言動を見て、「あの人は発達障害だよね」「アスペだな」みたいにレッテルを貼るのも問題。

昔は「性格」と思われていたことが、病気や障害である可能性が、広く社会に認知されてきたことは、良い面もあれば考えものの面もあるような気はしますね。

一周回って、単なる「性格」で片付けたほうがいいのかも

発達障害のように、元々の特性や傾向のようなこともあれば、うつ病や適応障害のような後天的な病気・症状もあります。

これらは、密接に関わっていると思いますが、近年は社会問題化されるほど、一般の人にも認知されています。

でも考えてみれば、「あの人のあの性格」や「あの人の言動」などは、発達障害の症状に当てはまることが多いってことありませんか?

こだわりが強い、ルーチンワークを大事にする、キレやすい、思いつきで行動、忘れ物が多い、という「性格」の人は至る所にいます。

程度の差はあれど、自分も含め、日本人の7~8割くらい(適当)の人は発達障害グレーゾーンと言っても過言ではない。たぶん。
いや、その「程度の差」が問題なんだという意見もあるでしょう。

けども。
だから幸福な人生は望めないと思っていたら、それは思い込み。
芸能人や起業家など、成功している人でも、発達障害を公表している人は多数います。

これだけ世の中に「ちょっと変わった人」が溢れているなら、もはや全員「性格・個性」って思ったほうが、何かとうまくいくような気がしてきました。

診断名とか、レッテル貼りとか、どうでもいいですよね。
治らないことを嘆くのではなく、その「性格・個性」に合った、幸せになる道を探るほうが前向きでいいと思います。


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