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ココロに残った本たち〜2024下半期〜
人生の転機が訪れた2024年下半期。
読むペースも月1〜2冊となった。
いつも5冊紹介しているココロに残った本シリーズ(通称・ココノコ)も、5冊選べきるか不安になりましたが、おかげさまで出会うことができました!
出会った順に紹介していきましょう。
1.学習する組織
かれこれ読むのは3回目だが、実はココノコシリーズに入ってなかった…!リ・スキリングという言葉が流行ってたりもする中、なんだかその風潮に違和感があった。そんな中、この本で紹介されていた適応学習と生成的学習の概念はしっくりきた。
学習とは、個人として、集団として、学習者(たち) が心から創り出したい結果を実現するための能力を向上させるプロセスである。
センゲ氏の捉える学習は、役立つスキル(というある種の答え)を提案するモノではなく、個人として、集団として問う力を養う方法な気がしている。
さらに、この本をココノコしたい理由は、3.『U理論』との出会いのきっかけでもあるから。
2.バレット・ジャーナル
タスク管理が苦手で悪戦苦闘した人生を好転させた筆者の原体験をもとに書かれたノート術。その体系を広めたいというパッションが書籍に溢れ出ていて、違う分野ではあるが、近藤麻理恵さんの『人生がときめく魔法のかたづけの魔法』を思い出しながら読んでいたら、近藤さんの本にも言及されていた。
何が言いたいかというと、「人生のミッション」「天職」を見出した人のコトバはどこか似通ってくるということ。
そのような本は、上の『学習する組織』風に「心から創り出したい結果を実現する能力」を育む上で、大いに役立つと信じている。
3.U理論
すべての対象物は、熟慮されたなら私たちの中に新しい認知器官を開く。ーヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ
本を開いた見開きページに、この引用があるだけで、ある種の人たちは、安堵させられるのではないだろうか?
ーこの本は、このまま読み進めるに値する本だと
ー今まで自分がやってきたこと、たどり着いたところは、間違いではなさそうだ。このまま歩みを進めて良いのだと。
1.で紹介した『学習する組織』の著者・ピーター・センゲ氏に師事して、そこからさらに探究を深めて世の中をより良くしていくための体系を構築し、実践してきたオットー・シャーマーの著作。
この本は、アリストテレスやニーチェ、ハイデガーやフッサールなどの哲学的見地を踏まえていて、小難しくも感じるかもしれない。
だけど、科学技術が実現してきた便利な世界が、必ずしも精神的な豊かさを実現してくれなかったこの状況おいてもなお、それが礼賛される世の中にあって、見落とされがちな哲学的見地こそが大切なのだろう。
4.スター
2,3年ぶりに読んだ小説。
はじめて読んだ当時もなかなか感銘を受けたけれども、2,3年経った今、また違った再発見もあった。
「質が高い」とはどういうことか
「量が大切なのか/質が大切なのか」
「SNSは社会を豊かにしているのか」
そして、何よりも情報が行き交う社会で蔑ろにされがちなココロの問題。
奇しくも今回取り上げる5冊に通底するのは、「ココロの観点」に尽きるのかもしれない。
5.こじれた関係 根本解決!
2024年最後に読んだのは、こちらの電子書籍。
テーマは「感情対話」。
まさにココロの問題を取り上げたモノ。
僕自身が,自分のキャリアの大きな転換を迎えた時、見えてきたものは、「心の声を大切にすべき」というもの。
3.『U理論』でも、世の中の大きな変化の一つとして、あらゆる専門分野が、けっきょくマインドフルネスをはじめとしたココロの観点に向かいつつあるといわれていたことと、繋がっているように思われる。
マイナス感情の奥には、言語化できていない『本当に大切にしている想い』があります
ゴルフコーチをするということは、すなわち「心の整え方を伝える立場にある」ということだから、この一文には目を見開かされる思いがする。
自分は受講生に生じるマイナスの感情に寄り添えてきたのだろうか。
2025年はこの点によりフォーカスしていきたい。
(参考1)[2024読書リスト]
(上半期)
24-01.学習する組織_2回目
24-02.禅ゴルフ_2回目
24-03.思いがけず利他
24-04.読書について 他二篇
24-05.ガリヴァー旅行記
24-06.ランニング革命 もっと速く、長く、ずっと怪我なく走るための方法
24-07.若きウェルテルの悩み
24-08.人間の本質
24-09.ジョブ理論(4回目)
24-10.スターバックス成功物語(3回目)
24-11.大尉の娘
24-12.イノベーションと企業家精神-ドラッカー名著集(5)(3回目)
24-13.灯台へ
24-14.攻めのファイナンス スタートアップCFO入門
24-15.世に棲む日日 (一)
24-16.世に棲む日日 (二)
24-17.世に棲む日日 (三)
24-18.世に棲む日日 (四)
24-19.ドイツ参謀本部
24-20.教養としての歴史小説
24-21.青木裕司世界史B講義の実況中継(2)
24-22.青木裕司世界史B講義の実況中継(3)
24-23.青木裕司世界史B講義の実況中継(4)
24-24.ホーキング、宇宙のすべてを語る
24-25.財務3表一体理解法 「管理会計」編
24-26.言語が違えば、世界も違って見えるわけ
24-27.ドラッカー名著集(13)
(下半期)
24-28.ドラッカー名著集(14)
24-29.ドラッカー名著集(15)
24-30.検索から生成へ 生成AIによるパラダイムシフトの行方
24-31.学習する組織(3回目)
24-32.ストーリーとしての競争戦略
24-33.バレットジャーナル 人生を変えるノート術
24-34.U理論
24-35.哲学的思考
24-36.これが現象学だ
24-37.スター
24-38.こじれた関係 根本解決