君たち世界を変えてみたくはないか?
今回は僕の意識が外に向き始め情報を得ようとするようになったキッカケについて少しお話しします。
誰しもが学生の頃や新入社員になった時など、様々なタイミングで読書を勧められた経験があるんじゃないでしょうか。
それと同様に試しに読んでみたものの途中で断念したこともきっとあるかと思います。
どれほど勧められた内容に価値があったとしても、それだけでは人が行動を起こすことはありません。人々が熱狂した天才演説家のヒトラーや、伝説のスピーチとして動画が残るスティーブジョブスですら人々の心は動かせても行動させることはなかなか難しいと思います。
僕自身、読書は苦手で高校生までの間に何度となく読書を勧められてきましたが、一切読むことはありませんでした。高校生の頃、朝の読書の時間に適当に図鑑を眺めているくらいです。
そんな僕が高校卒業間近にあることをきっかけに読書にハマり始めます。それは、一つの本に出会ったことです。
『 レヴォリューションNo.3 』著)金城一紀
友人にこれ面白いよと勧められて何気なく読み始めました。電車の中でははっと思わず声を出して笑ったことを覚えています。
内容は偏差値が脳死状態の血圧ほど低く近隣住民から“ゾンビ”と呼ばれる高校生たちの話です。彼らはいつの間にか落ちこぼれと呼ばれることに慣れ、自ら己の限界を決めつけ文字通りゾンビとして生活していきます。
そんなある日、彼らの前にキーパーソンが現れます。
それは普段全く気にも止めなかった教卓に立つ教師です。いつもなら生徒になんの反応を示すこともなく授業だけ進め去っていくだけの教師がその日だけは違いました。
『 君たち世界を変えてみたくはないか? 』
この言葉に彼らは雷に打たれたような衝撃を受けます。※同じくして僕も痺れてしまいました。言葉にするのは簡単でまるでドラマのようなこんなセリフ、文を読むだけじゃ何言ってんだと冷やかされる言葉なのかもしれません。
ですが、想像してみてください。
もし高校の授業で、入社式の時に、何気ない会話の中でこんなセリフを言われたら?
ふんっと鼻で笑えてますか?何言ってんだと冷やかすことができるでしょうか。身体の中を何かが走る感覚や胸が熱くなったり奮えたりしないでしょうか。
さらに教師は続けます。『この世界はなるべくして成っている。勉強が苦手なやつはいつまでも苦手で、勉強が得意なやつにテストで勝つことはできない。医者の子どもはは医者になり政治家の子どもは政治家になる。そんな勉強や誰かを支配することが得意なやつらが創った世界で勝負したところで勝ち目はない。』
ここまで聞くと結局は何も変えられないように感じますが、これはあくまで現状の把握のみに絞った発言で、教師はその突破方法を語ります。
随分昔の本ですが、図鑑を眺めるしかできなかった僕が読書にのめり込み、何十冊と本を読むようになったキッカケの本です。
人を動かすのは、
感動のスピーチでも天才の演説でもなく、自分の人生にとっての必要性やどれほど役に立つ素晴らしい行動かなんてことではなく、『 面白い 』と思わず感じる一瞬にあるんじゃないのかなと僕は思います。
これが僕にとっての百聞は一見にしかずです。どんなに大切なものでも、頭でいくら理解していようとも面白いの気持ちに勝るものはないんだと思います。
興味を持っていただけたなら是非読んでみてください。彼らの活躍を僕からではなく、皆様の豊かな想像力で経験してみてください。
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