『気づいたら3人の子持ちになりまして』

【 第1話〜心配〜 】

付き合い始める時、まず考えたのはやはり“相手には３人の子供がいる”ことです。

そもそも子供を持った事もましてや結婚した事もない自分ですので、想像や予想をしたところで何を想定したらいいか全くわかりませんでした。

そこで考える視点を変えてみる事にしました。

シングルマザーにとって良い彼氏とは？子供に対して良い彼氏とは？いつか子供たちの父親になる事を想定した接し方とは？

こんなのはいくら考えたところでよくわかりません。果たして正解なんてあるのかどうか。そこで僕の中で一番確かな情報は、、、

母子家庭だった子供の頃の自分

自分が子供の頃に感じたことやエピソードを参考に物事を見てみる事にしました。

僕自身23歳までずっと母子家庭で育ちました。生まれてすぐの離婚だったようで、父親のことは全く記憶にございません。20歳くらいで戸籍謄本を取りに行った時に初めて父親の名前を知ったくらいです。

小学生の頃、この世界には同じ苗字は家族以外いないと思い込んでいたのですが、テレビに映る極楽とんぼの加藤を見てこれが自分の父親なんだと慌てて母を呼びに行ったこともありました。

僕『お母さーん！！！お父さんがテレビに出とるよ！すごいやん！芸能人やったの？』

母『あんたアホやねぇ、んな訳あるか！加藤なんていくらでもおるわ！事件起こして捕まったんかと思ったわ』

①子供は大人より心に受け入れるゆとりがある。

②落胆はすごい。

【加藤家七不思議】※加藤は元祖父の姓です。母は離婚後もそのまま元祖父の苗字なので僕も今だに加藤。