417. ジェンダー・アイデンティティにはいくつ種類があるんですか?
みなさんはいくつ種類があると思いますか?
ジェンダー・アイデンティティは非常に多様で、文化や時代によってもその認識や表現は変わり得ます。
従って、ジェンダー・アイデンティティの「種類」の数を一定の数字で示すのは難しいです(今回参考にした海外のサイトの中には72のジェンダーがリストアップされているものもありました!)。
まず「ジェンダー・アイデンティティ」とはどういうものなのかということをおさらいしておきましょう。海外のサイトからの引用です:
では一般的に認識されている主なジェンダー・アイデンティティや用語を以下に示します。
1 男性 (Cisgender Male): 生まれた時の性別(生物学的性)としての男性と、ジェンダー・アイデンティティとしての男性の両方であることを意味します。
2 女性 (Cisgender Female): 生まれた時に与えられた性別(生物学的性)としての女性と、ジェンダー・アイデンティティとしての女性の両方であることを意味します。
3 トランスジェンダー男性: 生まれた時に与えられた性別は女性であったが、ジェンダー・アイデンティティは男性として認識している人。
4 トランスジェンダー女性: 生まれた時に与えられた性別は男性であったが、ジェンダー・アイデンティティは女性として認識している人。
5 ノンバイナリー (Non-binary): 伝統的な男性/女性の二元的なジェンダーのカテゴリーに当てはまらない、またはこれを超えるアイデンティティ。
6ジェンダー・クィア (Genderqueer): ジェンダーの伝統的な枠組みや期待を超える、またはこれに当てはまらない人々を指す言葉。
7 ジェンダーフルイッド (Genderfluid): ジェンダー・アイデンティティが固定されず、時と場合によって変わることがある。
8 アジェンダー (Agender): ジェンダーに関する自己認識がない、またはジェンダーを持たないと感じるアイデンティティ。
これらはあくまで一部の例であり、世界中の多様な文化やコミュニティには、これらに加えて独自のジェンダーの概念やアイデンティティが存在します(例:インドやパキスタンの「ヒジュラ」、日本独自の表現とされる「Xジェンダー」など)。
ジェンダーは個人の内面的な経験としての性別を指し、その多様性や複雑さは言葉だけで簡単にはカバーできないものです。
日本では現在トランスジェンダーについて女性スペースとの関係でさまざまな意見が見られますが、ジェンダーの種類は海外のようにこれからもっと増えていくでしょう。
海外から日本に移住して働く人、留学生、観光客も含めて私たちはさまざまなジェンダーに接する可能性が高くなります。それにつれて、その新しいジェンダーについて考え、みんながありのままで生きやすい社会を作っていかなければなりません。
今「自分には関係ない」と思っていらっしゃる方も、周囲にこういった性的マイノリティがいる(現在はカミングアウトしていないだけで身近にいる可能性がある)し、これから接する機会も多くなるだろうということを知っておいていただければと思います。
参考資料
画像:UnsplashのMarco Bianchettiが撮影した写真