見出し画像

車椅子シートのたわみについて

【要約】
・車椅子シートの「たわみ」を補正することでお尻の局所にかかる圧迫を軽減できます。
・パッドを使用することで「たわみ」を補正することができます。
・たわみ補正パッドが入った車椅子クッションがあります。

【本文】
前回のブログでも記載しましたが、車椅子は座ったまま移動する際、とても便利な用具です。

多くの車椅子は持ち運びやすくするために折り畳める構造になっていて、背もたれ部分とシート部分がスリングシートになっています。

この座面のスリングシートは、椅子と違ってシートの中心部分に「たわみ」ができます。

この「たわみ」は座っている姿勢を崩す原因にもなりますし、クッションの機能を半減させます。

私たちは、この「たわみ」の影響でお尻の局所に体重が集中してしまうのでは?と考え、
「たわみ」をそのままにした状態とパッドを使用して「たわみ」を補正した場合とでお尻の局所にかかる圧迫の違いを研究をしました。

その結果、パッドで「たわみ」を補正することでお尻の局所にかかる圧迫が軽減しました。

また、「たわみ」を補正することで、座り心地が良くなることも分かりました。↓

この論文の全文はこちらです。↓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ddt/18/5/18_2024.01065/_article/-char/ja/

現在、このような「たわみ」を補正するようなパッドが入った車椅子クッションも市販されています。

少し高いですが、お尻の局所にかかる圧迫を軽減し、床ずれになることが予防できたら、痛い思いをする必要がなく、治療費も軽減できるため保険として使用することもできます。

いいなと思ったら応援しよう!