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最近のスタートアップの資金調達事情
エクイティ(投資)
デット(融資)
補助金
3つとも組み合わせる方法が流行っています。一昔前の、エクイティのみで調達するよりは、発行体のリテラシーが上がって、ファイナンスの手法としては健全なんじゃないかなと思います。
エクイティ
ラウンドごとにシード〜シリーズA・B・C(〜シリーズE)がありますが、ビジネスモデルなんかよりも、株式市場やVC側の調達事情の方が大きく時価総額に影響しそうです。またVCの要求する期待リターンが大きく、資本コストが上がってしまうとどうしても無理な事業運営、施策に手を出してしまうため、あくまで手段として持っておくのが良さそうです。もちろん、不確実要素の大きい事業などは、リスクの担い手としての役割は大きいです。
デット
銀行などの伝統的な金融機関がスタートアップへの理解を示し、国策もあって融資を受けられるようになっています。今までの歴史的な低金利から、資本コストも軽く(最近はまた少し上がっていますが)、「借りれるだけ借りる」みたいな調達手法も、スタートアップにとってはいいかもしれません。
補助金
こちらも国策によって大きな選択肢の一つになりました。物価対策や賃金アップの予算も含めると中小企業関連の予算は「兆」単位となっており、VCのマーケットも6000億(2023年)なので、もはやこちらの方が対策すべきなんじゃないかと思うくらいです。またあまり言及されていませんが、国とは別に「東京都」も充実したメニューを用意しており(参考)、複数事業を展開していてもうまく組み合わせて利用できそうです。
ただ、補助金は準備~採択~交付までのタイムラグがあり、急成長を前提とする場合では金額の規模感が途中から合わなくなりこともありそうです。
私の場合
私のところでは主にデット+補助金で資金調達を行なっています。
・デット:日本制作金融公庫
・補助金:事業再構築補助金
で賄い、その他は売上を使って新規プロダクトの開発を行なっています。
エクイティはまだ入れていないですが、どうしても必要になった時の手段としてカードを残しているつもりです。
決算は毎年黒字であり、次の銀行融資の評価を考えて、リスクの大きい事業投資はあまりしていません。Jカーブを掘るという選択肢が取れないのは、制約ですかね。
今後の調達手段としては
・デット:日本制作金融公庫の追加融資(1桁多い金額で行けるらしい)
・補助金:ものづくり補助金、IT導入補助金など、他の補助金
を考えています。
デット+補助金を中心にファイナンスを行うことのメリットは、経営基盤を整えることから先に着手することです。「無駄遣いをしてしまった」と思うことは少ないと思います。
以上、スタートアップになりきれないSaaS経営者が思う、最近のファイナンス事情でした。