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【短歌】鈴木ベルキさんの「拾わないコイン」を読んで

鈴木ベルキさんの2024年発行の私家第一歌集です。
2024年12月の文フリ東京で購入して、ゆっくり何周か読んでおりました。

鈴木ベルキさんはネット歌会の「うたの日」や新聞短歌などで活躍されています。

一部紹介させていただきます。


紫陽花が圧倒的に咲いていてこういうふうに泣けば良かった

全米が泣いているほどの絶賛じゃ足りないならば弟も貸す

先輩のプレゼン前の冗談が今日のピークとなって夕焼け

言い合いをした翌朝の飲みさしのコップの水の安らかなこと

なんでもない日々に拳を突き上げて無敵になれる星を見つける


なんだか面白いのです。
弟も貸す、だなんて発想ににやにやしてしまう。
全米が泣いてもまだ伝わらないことってあるんですね。


「コップの水の安らかなこと」の一首。コップの水が表す、言い争いをした朝の静けさが伝わってきます。どうしてあんな感情的になってしまったんだろうという後悔が見え隠れしているような。


そして「なんでもない日々に」から始まる一首。無敵になれる星を見つけるってことは、はてなボックスやブロックをがむしゃらにジャンプ!していくということですよね。
思いがけないところから隠しコインも出てくるかもしれないし、とにかく拳を上げて進む勇ましさに勇気をもらうのでした。


素敵な歌集をありがとうございます。
現在はネットで販売されているようです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
ではまた


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