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よる
2021年6月1日 20:26
家から駅へ向かう道のりに小さな商店街がある。今ではほとんどの店が畳まれてしまったけれど、わたしの小さい頃はまだ地元でも有名な活気のある通りだった。 駅のすぐそばにあるブティックは、私の休憩所だった。店の奥に姿見と一人用のソファと、ガラスのテーブルと陶器製の犬の置物があった。種類はよく覚えていないけれど、たしかシーズーだったような気がする。耳の先だけが茶色くなっていて、ツインテールをしたようなち