!読書メモ!センスは知識からはじまる
学びメモ
●「センスのよさ」とは
…「数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化する能力」。
センスは数字で測れないからこそわかりづらいものと思われがちで、環境によっても変わるものである。
●様々な環境においての「普通」を知る
…普通という「定規」でありとあらゆる事業を測っていくことによって、様々なものを作り出すことができる。
●自分が認識している「普通」と、あらゆる人にとっての「普通」をイコールに近づける
…数値化できないものを最適化するには、多角的・多面的にものごとを測った上で「普通」を見つけ出し、設定する能力が必要となる。
→数値化できない事象を測る方法をたくさん知っていればいるほどセンスがよくなる。
●「普通を知る」とは
…普通を知るということは、ありとあらゆるものをつくり出せる可能性がたくさんあるということ。
●これからの時代は、センスの時代
…情報革命によって技術がピークを迎えたあとのこれからは、技術がしばらく停滞し、どのようにその技術を楽しむか、細部の発達、文化や美が求められるようになる。
●センスには「最適化」が大切
…どんなにいい仕事をしても、便利なものを生み出しても、見え方のコントロールができていなければその商品は人の心に響かない。
見え方のコントロールが、企業なり人なりのブランドを高めることにつながる。
●センスとは知識の集積である
…知識は紙のようなもので、センスは絵のようなもの。紙が大きければ大きいほど、そこに描かれる絵は自由でおおらかなものになる可能性が高くなっていく。
→知識があればあるだけ、仕事や生き方においての可能性を広げることができる。
●すべての仕事は価値を創造していくことで対価を得ている
…「きれいな道路」という価値を生み出す清掃を仕事にする人は、きれいにするとはどういうことかを知っていなくてはならない。
「便利さ」という価値を顧客に与えるコンビニで働く人は、便利とはどういうことかを知っていなければならない。
●まずは「誰でも見たことのあるもの」という知識を蓄える
…「あっと驚く売れない企画」はコアなターゲット以外、社会に求められない。
「あまり驚かれないけれど売れる企画」に注目することが重要。
過去の蓄積から、流れを汲んでいるものが社会に求められている。
→過去に存在していたあらゆるものを知識として蓄えておくことが、新たに売れるものを生み出すには必要不可欠。
最終的なアウトプットは新しく、美しく、尖ったものであるべきだが、その前段階では、知識に基づいた方向性の決定が大切。
●イノベーションは知識と知識の掛け合わせ
…「あっ!」より「へぇー」にヒットは潜んでいる。
人は新しいものに接した時に、過去のものや知識に照らし合わせてためらい、疑い、確認して考える。それは、未来の目新しいものに引かれると同時に、古いものを慈しみ「美しい」と思う感情を持っているからである。
→このように過去から学ぶ際の糸口となるのが知識である。
●センスとは知識に基づいて予測すること
…社会に求められるようなアウトプットは時代の半歩先であるべき。
そして、半歩先のアウトプットをつくり出すためには一歩先、二歩先を読むセンスが必要。
→知識の蓄えと予測の繰り返しで、センスは磨かれていく。
●客観情報の集積がその人のセンスを決定する
…センスの最大の敵は思い込みであり主観性。
思い込みと主観による情報をいくら集めてもセンスは良くならない。
→思い込みを捨てて客観情報を集めることこそ、センスをよくする大切な方法。
どんな理由にしても、人は好き嫌いでものを選んでいる。(好き嫌い=主観)
そこに「どの服が自分にふさわしいのか」という客観性を加えることで、センスの力が発揮される。
●「流行っている」=「センスがいい」ではない
…流行のものばかり身につけても、自分の体型や個性に合っていないと素敵には見えない。
うわべだけを真似たとしてもセンスのいいものにはならないし、センスには「賞味期限」がある場合もある。
●効率よく知識を増やす三つのコツ
①王道から解いていく
王度のものは「そのものらしさ」が磨かれていている。=すでに「最適化されている」。
だからこそ、王道のものを知ることでそのジャンルの製品を最適化する際の指標ができる。
自分なりの納得のいく「王道」を探し出す作業の過程で、いくつもの取捨選択をするためそのジャンルにまつわる幅広い知識を得ることができる。
(「なぜ別のBという商品を王道と認定しなかったのか」についても語れるようになっている。)
→一度「王道」を見つければそれを基準に知識の幅を広げて行きやすくなり、獲得した知識も整理されやすくなる。
②今、流行しているものを知る
王道と流行のものの両方を知っておくことで、知識の幅を一気に広げることができる。
雑誌などで常に知識を収集して定期的な知識の更新をすることが重要。
③「共通項」や「一定のルール」がないかを考えてみる
王道と流行以外にも様々なものを見ながら、「共通項は何か?」を考える。
分析、解釈をすることで自分なりの知識に精製する。
●センスをもって選択・決断する
…例えばデザインに関する選択の場合、デザインの「知識」に基づいて対処できるようになる。
①色(隣り合う色)
②文字(書体の歴史的背景)
③写真や絵
④形状
●もしチョコレートの開発担当者になったら
王道のチョコレートに関する知識を紐解く
(外国の高級チョコレートの味と雰囲気、ロングセラーの板チョコなどの味と雰囲気)流行りのチョコレートを知る
いろいろなチョコレートを知った上で、共通項を探す
→そこから疑問を見つける(なぜ〇〇色が多いのか?など)疑問から仮説を導き出す
仮説を検証し、結論に結びつける
●精度の高いアウトプットをする
…「感覚的にこれがいい」ではなく、そこには知識に基づいた精度の高いアウトプットがある。
ありそうでなかったものは「ほんの少しの差」であり、その先には「精度」が求められている。
→幅広い知識を融合させ、最終的にどれだけの精度でつくりあげられるか?
デザインは細部に宿る。ブランドは細部に宿る。
※著者のケーススタディ
「知識」の集積、自分の「普通」という定規、ターゲットの特性から検証してネーミングを決定、ロゴを作成
→なんとなくかわいいものではなく、売れるものを狙いすましてつくる
消費者を欺かないための精度が求められている
●知識をセンスで測ってアウトプットを決定する
…自分が何を根拠にそのデザインに決定しているかを「感覚」という言葉に逃げずに説明できてこそ、精度の高いアウトプットができていると言える。
→「この感覚はどこからやってきているんだろう?」という確認作業をする
●「好き嫌い」でなく例を挙げてセンスを磨く
…好き嫌いは客観情報と対局になるもの。
ものをつくる時、判断する時には自分の好き嫌いを外して、「誰が、どんな時に、どんな場所で使うのか」を設定して掘り下げていくことが重要。
●日常の工夫で、思い込みの枠を外す
…自分の当たり前を一つひとつ意識し、いつもと違うことをする、まわりの環境を変えてみることで、センスの多様性が生まれる
→日常から離れること、非日常であること(=旅)
やったことがないことを試してみる
見たことないものを意図的に見てみる
自分と全く違う職種の人と話す
いつもと違うルートを使う
いつもと違う店に行く、違う雑誌を買う
●書店で知的好奇心の扉を開く習慣
自分の興味のある本や雑誌を見る
店内を見てまわり、目に止まった本を手に取る
…一瞬でも気になったものには何か理由がある
…「全然見たくもない」と思う本も「気になった本」として手に取る
●「服選び」で自分を客観視し最適化する
ターゲットの表面的な「特性」を正確に把握する
ターゲットの内面的な「特性」を把握する
最適化の条件を設定する
最適化に向けた昨日を設定していく
時代環境を考えて調整する
今日からできる行動メモ
自分の仕事(またはやりたい仕事)で創造すべき「価値」について、深堀りして考える
つくりたいもの(または決定したい対象)の王道について紐解く
流行っているものや多くの商品を見て、「共通項」を探す
知識に基づいて根拠をもって決定をする
意図的にやったことのないこと(旅)をする
書店で目に止まった本を手に取る
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