ハーフにだって気を遣っておくれ
こんばんは
以前も細々とnoteを書いていたのですが
長いこと更新をしておらず新たに開始することにしました。
書きたいことができたらたくさん書いて余裕がないときは放置します。
毎日更新が理想ですが、スタートはゆっくりのほうが自分も苦しくないと思うので
わたしは22歳です。
1年ほど前 物心ついたときから憧れていた業界の採用活動見送りが決まってから少しずつ就職活動を始めました。
それはもう信仰のように憧れていた職業にチャレンジする機会すら失った絶望の中でなんとか就職活動を続け やっとの思いで内定をいただいた企業でいまはインターンをしています。
内定先は韓国企業です。
日韓ハーフであることから 幼い頃から使ってきた韓国語を活かせるとともに 韓国人、日本人、在日コリアンの方、日韓ハーフの方、多様なバックグラウンドを持つ人たちの中で仕事ができることに居心地の良さを感じ選考に挑んでいました。
これだけ韓流ブームが巻き起こっている日本でも、私は何度も差別を経験してきました。文化が受け入れられ好まれているからと言って、国際関係や差別の問題は何も解決しないのだということを身をもって感じてきました。そのため、自分自身がそうした差別や偏見を少しでもなくすような大人になりたいし、それを仕事においても実現したいと考えていました。
ありがたいことに内定をいただき 9月からインターンが始まり、もう3か月がたちました。
同期はそこまで少ない人数ではありませんが 多い人数でもないので 出社するひとが多い日はみんなで食事に行ったりお酒を飲みに行ったりします。
誰ひとりとして似た性格の人はいませんが バランス良く仕事をしたり仲良く過ごしたりしています。
しかし それでも共通していることは「韓国のエンタメに関心があり、好んでいる」というところです。みんな韓国語も上手だしK-POPや韓ドラ、韓国料理が大好きです。
わたしはハーフではありますが 韓国のエンタメに関心を持ち始めたのが最近で共通の趣味を持つ友人はあまりいないので みんなで韓国料理を食べに行ってソジュを飲んだりゲームをしたりするのがすごく楽しいし嬉しいです。
でもあくまでもみんなは「韓国のエンタメ」が好きなのであり「韓国」自体にそれほど興味はないのかもしれないなと思うのです。
ある同期が「韓国語がかわいい」というあるSNSのコメントについて違和感を覚えたという話をしてくれました。
わたしはかつて言語や文化を奪った歴史のある国の者が 歴史を学ばずに軽率にそうした発言をしているのだとしたらそこに違和感を覚える、と言いました。
するとそこにいたほかの同期の顔が一気に曇りました。
苦笑いとも言えないようなあの表情、わたしはわかります。幾度となく経験してきた「あー、歴史とかそういうのめんどくさいよ」の顔でした。
「まあそこまで気にしてる韓国好きはいないよ(笑)」
ひとりの同期がわたしに向かってそう言い、みんなの表情が曇っていくのを見ながら このまま空気を悪くするのも申し訳ないなと「そうだね(笑)」とだけ言って話をそらしました。
またほかの機会に詳しく話しますが「韓国が好き」という言葉にわたしは恐怖を感じます。
なぜなら今まで「韓国の血が入っているのはかわいそうだ」と言われてきた経験があるから。韓国語を話す母とわたしをまるで汚いものを見るかのような目で見てきた人がいたから。
日韓の歴史や問題、いまも当たり前のように存在している差別や偏見を自分たちとは関係ないものだとしながらも K-POPや韓国エンタメを好む人たちにとっての「韓国」にはそうした経験をしてきた「韓国人でもあるわたし」は含まれていないのだと痛感してしまうから。
友人の中に恋愛の話をしたがらないひとがいます。
相手のジェンダーやアイデンティティを勝手に決めつけることは失礼だとわかっていながらも 初対面だったときにそこにいたみんなで距離を縮める目的で パートナーの性別を特定したうえで「恋人はいるの?」と聞いてしまいました。
そのときは聞かれた本人もその質問をうまくかわし わたしたちもそれ以上は聞きませんでした。
その友人が来られなかった食事の席でそのときの話になりました。
その子のセクシュアルアイデンティティがどうだとしても差別をしたり特別扱いをしたりするわけではないし あのときの自分たちはあまりにも配慮がなかったよね、そんな話をしました。
わたしも自分のアイデンティティや周りからの偏見やレッテルにずっと悩んできたので ジェンダーやセクシュアリティに関わらず 相手のアイデンティティを特定してしまうような言葉遣いには気を遣ってきた「つもり」でした。
でもあの場面で何も言えず 一緒になって話に加わってしまったわたしはまだまだだなと反省しています。
頭ではわかっていてもつい口から出てしまうことがあります。
言い訳になってしまうけど そのときのわたしたちもそうだったかもしれません。
でも 相手のアイデンティティを決めつけたりレッテルを貼ったりしてしまうような発言はほんとうに失礼だしよくないのです。
アイデンティティや生い立ちなど「自分」に関する会話をするときは 「気を遣う」ともまた別で すべてのひとがきちんとその発言が凶器になる可能性を理解して 責任をもつべきだと思います。
「ハーフなの?日本人っぽいのにね」
「ずっと日本で暮らしてるなら日本人だよ!」
わたしに向けられたそうした言葉ももしかしたらみんな頭ではわかっていたのかもしれないし 深い意味もなかったのかもしれません。
でもちょっと嫌だな~
勝手にアイデンティティを決められちゃうのはちくちくするな
ジェンダーとかセクシュアリティの議論ほど「外国にもルーツを持つひと」の話って いまの日本では話題にならないから、ハーフのアイデンティティなんてわかんないと思うし言葉の選び方とかはもっとわかんなくてもいいからさ とりあえずは
みんな、ハーフにだって気を遣っておくれよ
と思うのでした。
日韓問題への認識の話とハーフのアイデンティティがごちゃごちゃになってしまいましたネ
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