メッセージが心に響くタイミングの重要性
先週末、美術館に行きました。入場券を握りしめ、待ち望んだアート作品まで急ぎ足で向かう途中、突如現れたスタッフから熱心な工作イベントの宣伝を受けました。「このタイミングで?」と不快な気持ちになり、心の中の期待も霞んでしまいました。宣伝内容は頭に入らず、耳をすり抜けていきました。
それでもアート観賞は楽しい体験になり、その後レストランで食事をしましたが、その際も同じように宣伝を受けました。しかし今度は、まず料理の食べ方について丁寧に説明をしてもらってから、食事用品の宣伝を受けるという流れでした。なので不快な気持ちはなく、話もしっかりと聞けました。(商品は買いませんでしたが、、)
この2つの宣伝を受けるという体験から、伝える内容が同じでも、そのタイミングによって感じ方が違うことを実感しました。何かを伝えたいとき、特に宣伝やお願いを聞いてもらう場合は、自分がどのような立場にあるか、そして相手が何を期待しているのか、把握しておくことが重要だと思います。そして、まずは自分の役割を果たすことが先決で、その上で自分の意見を述べるべきだと考えます。
対話する際も同じです。片方がずっと話している状態だと、聞き手は不快な気持ちを抱いてしまうと思います。
人は、自分の話を聞いてもらいたい!と思うもの。アメリカの科学雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』の記事によると、私たちの会話の60%は自分のことについてで、SNSではそれが80%にもなるそうです。
自分が話す時間は実際よりも短く感じることが影響しているようで、少し話し足りないかな?と思うくらいが、ちょうどいい会話のバランスだと言われています。
「会話はキャッチボールだ」とよく言われますが、
話して聞いて、また話して聞いて、その繰り返しで互いのリズムを作っていくことで信頼が生まれてくると思います。Yononakaでも、他者が自分の意見を共有した際に「リアクションを送ること」をルールとしています。このような意識を持って対話する習慣を身に付ける時間です。興味を持たれた方には、のぞいてもらえると嬉しいです。ぜひ一緒に、会話のリテラシーを磨いていきましょう。