非モテ女の生き様短歌
GWの暇つぶしに
敏腕秘書の非モテ女生き様短歌はいかがでしょうか?
ウィークデーは、徳島大学細胞生物学分野・ヨネケンで敏腕秘書やってます。
学生歌人の石田くんに触発されて詠んでみて、忙しい石田くんにコメントまでもらいました。
主に青春時代の非モテ歌。時々、母短歌です。
まずは母短歌。寝室にて↓
一枚に三人ぴったりくっついておしくらまんじゅう押されて泣くな
評:
めっちゃいいです! 短歌は結構既存の言い回し(ことわざetc.)を捻ることがよくあって、僕もそういう短歌をよく作ります。下の句(七七のことです)が、誰でも知っているフレーズである「おしくらまんじゅう押されて泣くな」であるため、すっと入ってきます。
ただ、「おしくらまんじゅう」から「ぴったりくっついて」のニュアンスは感じ取ることができそうなので、もうすこしいじり甲斐はありそうです。
削はできても添が思い浮かびませんが……。
以下、非モテ歌↓
「喋らなきゃそこそこかわいく見えたのに」次こそ私は貝になりたい
評:
良いです。今度は上の句の台詞が効いている感じがします。海の底で物言わぬ貝になりたい、という気持ちも共感できます(ポルノグラフィティのサウダージ、ですね)。しかし、ポルノグラフィティも歌にしているように、貝になりたい、という感情は、すこしオリジナリティに欠けるところもあるように思われます。阿部さんのその時の感情を、もっと独創的な表現で置き換えることができれば、それが上手くハマれば、プロ顔負けの歌になるやも分かりません。
添削:
「喋らなきゃそこそこかわいく見えたのに」「あたしの死体にかわいいって言え」
ちょっと攻撃的過ぎるかもしれないですが……
別に深い意味とかないけどさ 一応彼のシフトをチェック
評:
これもかなり良いと思います。共感できる短歌で、かつ陳腐な感じもしません。ポイントとしてはやはり「別に」でしょうか。五音のところを三音で、というのはすこしもったいないかもしれません。むしろ、「別に深い/意味はないけど/×××××」みたいな感じで字を余らせた方が自然な感じがします。
添削:
別に深い意味はないけど週一で彼のシフトをチェックしている
別に深い意味はないけど今日もまた君とおんなじシフトだってね
この曲がスキとあなたが言ったから今日から私もこの曲がスキ
評:
「サラダ記念日」ですね。オマージュとしてよくできていると思います。ワードチョイスが自然なので、やはり短歌のセンスがあると思いますよ!
添削はありません。
今回はガラリと雰囲気変えました ショートカットはお好きでしょうか?
評:
いいです! 僕も口語体の短歌をよく詠むのでスッと入ってきました。
添削もほぼいらないですね。
「さくらんぼ」歌うとモテるらしいでも※結果には個人差があります※
評:
優勝です。
小手先のテクニックなので教えるのは少し憚られるのですが、ちょっとした捻りがあるとメリハリがでて読んだ人の記憶に残ります。それこそ木下龍也さんの「ああそれが転ばぬ先の杖ですか 祖母の腕かと思いましたよ」も、ギョッとするワードで裏切ってくる感じが面白くていいのです。
添削はなしです。
無防備な寝顔。ヨダレまで出してかわいい。※但しイケメンに限る
評:
これもさくらんぼの歌と甲乙つけがたいいい歌だと思います。小さいところでちまちまといじれるかな、くらいです。
というか「無防備な/寝顔。ヨダレ/まで出して」の切り方は玄人ですよ……。
「寝顔ね」とかにして中七を七音に合わせてしまった方がリズムは良いかもしれません。
「今カノジョ作る気ない」=ライバルなし、脈アリと誤変換されました。
評:
すごく惜しい感じがします。詠みたい情景はすごく面白いのですが、なんだか惜しいような……かといってどういじったらいいかも分からないし……って感じです。
推敲を重ねてみてほしいです。
なんでさぁ、なんであの子にしちゃうかなぁ? かわいいだけじゃん。それしかないじゃん。
評:
すごく自然に共感できるいい歌だと思います(とはいえ僕は誰かを好きになったり失恋したりという経験はないのですが……)。あぁ、そういうこともあるのだなぁと腕を組んでしまうような感覚でした。
添削はありません。
そうなんだ かわいいえくぼがあるんだね マスクを取ってもっと見せてよ
評:
コロナ禍の今だからこそ、な短歌ですね。これもどこか少し惜しいような……。
「マスクをしていたから隠れていた」ことに焦点を当てるなどするとさらに良くなるかもしれません。とはいえ短歌の形に落とし込むには情報量が多すぎるのか難しいですね。
「×××××××私以外の前でマスクを外して笑わないでよ」みたいな形も考えましたがちょっとリズムが良くないですね……。
総評:
クスっと笑えるような短歌が多くて、読んでいてとても面白かったです。しかしやはりストレート! まっすぐ! というだけではイマイチ刺さりきらないところもあって、やはり何かしらの裏切りが欲しくなってしまいます。その点、「さくらんぼ」の歌や「無防備な寝顔」の歌にはコミカルな裏切りがあってとても良かったです。
短歌を考えるのが楽しいと思っていただければ幸いです。あと僕の評が偉そうだなと思われたら遠慮せずに言ってください。直します。
以上!!
意外と高評価いただけた!!短歌自慢でした(笑)
石田くんのほうが短歌歴も長くお勉強量も違いますので、偉そうだとか生意気だとは全く感じませんが
強いて言うなら、
愛の歌、恋の歌も詠うなら
ぜひぜひ実体験も交えてほしいかなぁ。
いろんな人間に興味を持って、酸いも甘いも経験してもらえたらなぁー
そのためにも、あらゆる制限がなくなってほしいです(^^)
以上
ヤングと仲良くしてるの自慢でしたー!
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