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#13 ヨンデミーメンバーに聞いてみた!③ 東大3年文学部 Mさんの「読書が役に立ったとき」とは?【前編】

2023年1月13日、「ヨンデミーセミナー」は「おうち読書のミカタラジオ」に改名しました!
読書教育に関する発信を通じて、皆さまのおうち読書にまつわる「見方」をアップデート。保護者さまどうしの経験や気持ちのシェアを後押しし、おうち読書の心強い「味方」に。
ぜひお気軽に、気になる回だけでも読んでみてください🌱

※この記事は、ポッドキャストの内容を一部ピックアップしてお届けしています。詳しい内容はこちらの本編をお聴きください!

こんにちは、Yondemy代表の笹沼です!

「おうち読書のミカタラジオ」では、ぜひみなさんにお伝えしたいトピックや、保護者さまから募集したお題について、ざっくばらんにお話ししていきます。

今回は、3度目になるヨンデミーメンバーとの対談回!
フランス語文学を専攻し、文学研究者を目指す東京大学3年のメンバー、Mさんが登場。ヨンデミーでは、ユーザーであるお子さんや保護者さんのサービス体験の設計に取り組んでいます。
今回はそんなMさんに、「読書が役に立ったとき」について語ってもらいます!

フランス語文学との「予想外の出会い」

笹沼:フランス語文学を専攻しようと思ったきっかけは何ですか?

M:フランス語文学に興味を持ったのは数年前のことで。高校3年生の頃に、「海外文学を読んでいたらかっこいいかな」なんて軽い気持ちで、BOOKOFFの110円コーナーで薄めの海外文学を読んでいたのがきっかけです(笑)
今では、フランス語が話されているさまざまな地域の文学に関心があって、特にアルジェリア文学を研究しています。

「アフターゾロリ問題」をどう乗り越えた?

笹沼:このラジオを聴いている方々には、小学生のお子さんをお持ちの保護者の皆さまも多いかと思うんですが、Mさんは小学生時代どんな本を読んでいたんですか?

M:実は、小学生の頃はあまり本を読んでいなかったんです。高学年の頃に「ハリー・ポッター」シリーズを読んでいた記憶はありますが……とはいえ、一番印象深かったのは、「かいけつゾロリ」シリーズですね! そのほかには迷路系の本、『ウォーリーをさがせ!』、『へんな生き物ずかん』など……イラストが大きくて説明が少ない本が好きでした。

笹沼:私も『ウォーリーをさがせ!』が大好きだったので、共感です(笑)
それとは別に気になったのが、「かいけつゾロリ」シリーズの話です。ヨンデミーをご利用いただいている保護者の方々からも、「うちの子はゾロリが大好きで……」という話を頻繁に聞いていて、人気のすごさを実感します。
その一方で、「アフターゾロリ問題」という言葉もあったりするんです。「ゾロリ」を卒業したあとのお子さんが、ゾロリよりも少し文章が難しくて挿し絵が少ない、分厚い児童書にステップアップできず、つまずいてしまうという問題を指す言葉です。
Mさんは、この「アフターゾロリ問題」をどう乗り越えたんでしょう?

M:僕は「ゾロリ」の後いきなり「ハリー・ポッター」までスキップしたので、自分でも何があったんだろうという感じで……
ただ、ひとつ言えるのは、受験の影響が大きかったということです。
もちろん「受験をすべき!」という話ではないのですが、受験勉強をすると、自然と科目を問わず「少し難しい文章」に触れることになりますよね。まずはテストや問題集に抜粋されている短い文章から段階的に触れていくことで、「少し難しい文章」への抵抗感をあまり抱かず、スムーズにステップアップできたのかなと思っています。

笹沼:なるほど。今のお話、実際にヨンデミーをご受講中のお子さんに本をおすすめするときにもすごく大事にしていることですね!
長い文章にチャレンジするなら、少しかんたんに。
難しい文章にチャレンジするなら、少し短めに。

こうした工夫は、読書のステップアップにおいてとても有効なんです。

「読む力」の積み重ねで勉強にも前向きに!

笹沼:小さなお子さんの読書をサポートされている保護者の皆さまの中には、「今やっていることって将来何につながるんだろう?」という疑問を抱えていらっしゃる方々も多いと思うんですね。
Mさんの場合、子ども時代の読書経験は、どんなことに活かされたと感じますか?まずは勉強面から教えてもらいたいです。

M:「読む力」がついたなと思っているんですが、それがどんな勉強に役立ったかと言えば……「全部」になりますね(笑)

笹沼:おお~。

M:国語は得意でしたし、算数・理科・社会も足を引っ張るような成績は取らずに済んでいました。
やはり、「文章が読めるかどうか」が明暗を分けるので……読解力が役に立ったのはもちろんですし、そもそも「文章を読むこと」や「勉強をすること」に対する抵抗感がなかったのは、読書経験のおかげですね。テストで良い点を取ることを目的に試験期間だけ勉強するのではなく、普段からの学習に自然に取り組めたことで、大きな差がついたと思います。

笹沼:素敵なお話ですね。「テストでどれだけいい点を取れるか」ばかりが注目されがちですが、実際に子どもが成長できるチャンスって、テストよりもむしろ日頃の生活にあると思います。お子さんが、いかに楽しく前向きに普段の学習に取り組めるか。そんな成長のカギを、読書経験によって育まれる「読む力」が握っているんですね。
とはいえ……「算数や理科の成績も、『読む力』によって決まる」といった話には、本当にそうなの?と疑問を感じられる保護者さんも少なくないと思います。「読む力」がどう国語以外の科目に影響していたか、より具体的に教えてもらえますか?

M:実は私も昔は、塾講師や学校の先生が「読書をしなさい」と言うのを聞いて、読書は関係ないでしょ、と思っていたんです。ですが実際に自分が塾講師を担当してみて、「読む力」がいかに基礎的な力か実感しました。
第一に、ある程度の段階までは、算数の問題を解けるかどうかは「文章を読めるかどうか」という基礎的な力にかかっているんです。
第二に、特に小学生の算数においては、結局問題も「日本語」なんですよね。大学受験などでは、XやYに置き換えたり数式を活用したり……という作業が重要になるんですが、小学校ではやっぱりまだ「文章題」なんです。「この文章題において重要な言葉は何だろう?」
「この文章題のパターンは以前見たことがあるから、この解き方で解こう」
そういった思考をするには、ことばの記憶の蓄積が必要。つまり、「読む力」に大きく左右されるんですね。

笹沼:確かに。小学校の算数といえば、たかし君がお兄ちゃんと池の周りを歩いたりする問題ですよね。

M:二人が同じ方向に歩いているのか逆方向に歩いているのかは途中までわからなくて、わかった時点で「あっこれ、どっちかが池の周り走り出すパターンだ!」って(笑)

笹沼:(笑)。そういうテンプレートがことばとして頭に入っていると、問題をパターン化できるから、あとは数字をあてはめてパズルをするだけになって楽なんですよね。

M:それから、これは大学受験の話になるんですが、日頃から読書をしていると、国語のテストで「これ読んだことある!」という文章が時々出てきて……楽しみながらテストを受けられました。

笹沼:難易度を気にする前に、まず「楽しむこと」が大事ですよね。楽しみながら読んでいくことで、だんだん難しいものも読めるようになる。Mさんのエピソードはまさにその具体例ですね。

まずは図鑑から読書に挑戦!

笹沼:話題は変わって、「Mさんが子どもの頃、読書などに関して保護者さまにしてもらっていたこと」があればお聞きしたいです。

M:図鑑を買ってもらっていたことが大きいと思います。
図鑑のおかげで、まずは本を開いてみる、読んでみるということに抵抗感なく取り組めました。自分の好きな生き物が出てくるのも嬉しかったですね!

笹沼:なるほど。

M:もうひとつあるんですが……これ、笹沼さんも同じく親御さんからしてもらっていたことなんですよね。収録前の雑談で判明して(笑)。

笹沼:私もMさんもヨンデミーの中では口達者なほうで、議論をリードしたりすることも多いんですよね。そんな私たちが共通して親にしてもらっていた、「あること」を発見したんです。

M:これは……次回のラジオ【後編】でお話ししましょうか。

笹沼:そうですね。では、【前編】はここまでとさせていただきます!
次回もお楽しみに!

▽後編記事はこちらから!


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