見出し画像

月曜日は憂鬱無敵のそぞろ歩き

五月三十一日に作った俳句。Twitterからの再録です。

初夏や果たした約束忘れるな

主人公に成らずに終われ木下闇

響かない言葉はいらぬ夏の空

響かない言葉はいらぬ夏の空

新緑やぽっかりと腹が減ってきた

裏切った者の流刑地夏の雲

幻想を海に流そう夏の川

幻想を海に流そう夏の川

草茂る成長すべきは我自身

白き布纏いたくなる青葉かな

新緑の匂いを万能薬とする

少女であり少年であった 夏日影

少女であり少年であった 夏日影

無邪気だった子どもの夢に似た実梅

いつまでも青梅でいたき我が身かな

いつまでも青梅でいたき我が身かな

満たされぬ心の重し夏の雲

首上げて梅の実数え涙拭く

苜蓿きみと同じく生きている

別れ際のきみの面皰は蛇苺

緑陰や過去の匂いに囚われる

緑陰や過去の匂いに囚われる

香水できみの気配を消してやる

雨蛙雨を連れ出すために鳴く

蒲公英の絮より軽き我の意思

蒲公英の絮より軽き我の意思

野鼠の死体の横にクローバー

野鼠の死体の横にクローバー

それぞれに冠がある苜蓿

それぞれに冠がある苜蓿

夏薊生き抜くためのコツを得る

詭弁さえ雄弁に見える夏野かな

標識の影から夏の風が吹く

標識の影から夏の風が吹く

夏川のどっぷりとした音に酔う

夏川の飛沫に負けぬ岩と石

夏川の飛沫に負けぬ岩と石

苛めっ子の輝きのごとき蛇苺

苛めっ子の輝きのごとく蛇苺

早乙女の瞳のような水面かな

早乙女の瞳のような水面よ

水馬地雷も蟠りもなし

水馬地雷も蟠りもなし

早苗田を後にしていくオートバイ

早苗田を後にしていくオートバイ

 今のスマホの画素数って高いんですね。写真を整理すると、いつもそう思います。私が高校生のときは二つ折りかスライド式の携帯電話が一般的だったから、デジタルカメラの方がきれいに写っていた記憶がある。

 六月はどうしても気分が塞ぎがちになるので、こんな感じで塞いでいる気持ちを昇華させたいですね。憂鬱な風船をぶち抜いて生きてみます!!!!!!