新規事業日記:10月20日
すごく当たり前のことだが、サラリーマンは会社に行っていればとりあえず成果にかかわらず月末になると給料(入金)があるが、会社を興して自分の事業をやっていたらその事業で売り上げ、利益が出ない限り入金はない。何かを取り崩して支払うということはあるが、原理原則はそうなる。会社をやらずとも独立していれば基本はそうだ。自分は若いころにこの原理原則で大変な苦労をしたので、今から始める新規事業ではマルチインカムをモットーとして行うことにしている。要するに、あっちゃこっちゃでスキルを切り売りして小銭を稼ぎながら、ライフワークに取り組む、ということだ。
ライフワークとする事業で稼ぐ気がないじゃん!と言われたらそれまでだが、めっちゃ稼ぐ気満々ではあるが、準備期間から収益があがる内容でもないのでそのようにする。こういうことは、いろんな人との出会いから発見した「うまい方法」だと思っている。
以前、知人が念願の起業をした際、「まだぜんぜん食べていく売上がないので、週3日は雇ってもらってやっとなんとかなっている」という発言を聞いて目からうろこが落ちた。「なるほど!社長になったらそんなことしたら恥ずかしいことかと思ってたが、そりゃそうだ、食べていかなきゃならんのだもんな」と。他にも結構そういう個人事業主がいて、柔軟にこの辺を考えるようになった。
さて新規事業の方である。
以前にも、一緒に始める友人パートナーのことを書いたが、できること得意なことが明確に異なるので、フェーズで活躍してもらえればいいというのは今も変わらない考えだ。けれど、そうなるとそれは一体いつ来るフェーズなの?ということもあり、「こんな状況のなかで、じゃあ自分は何ができるかな?と考えてみてさ、主体的に動いてみてほしいよ」と言ったのだが、これが起業経験がまったくないとものすごく難しいみたいだ。与えられている職域のなかで能動的に動くことと、ゼロからサービスも組織もつくっていく、というなかで自己の貢献を果たしていくというのは、私には慣れっこになっていたが、経験がないととても難しく見えるみたいで彼はとても悩んでいる。
でもできれば自分の体験から発見をしてほしいので、つらそうだけどあまり手を焼かないようにしている。そうしないと、結局ぜんぶ私が指示をしていつのまにか主従関係になってしまうからだ。それでもいいというタイミングもくるかもしれないが、まだそこはあきらめなくてよい時節かと思う。
自分も株主に「なんでもいいから事業を興して」とオーダーされたとき、何から手をつけるものかわからず、毎日が脳疲労を起こすほどインプットと迷路の森で苦しんだ。その後も何度か事業を興したのですっかりやり方がわかるようになったけれど、それはただ経験があるからなのだ。でも、最初のとき手探りでもさまざまに調べ自ら学ぶということは、その後とても大きく影響すると思う。
11月には最初のグルインをしようと言っていたが、結局一人でやっているので人数が思うように集まらない。もっとドライブをかけないと、自分の事業だけが一番遅れていく、なんてことには絶対ならないようにしたい。