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2021.7.1 夢か
現在、午前四時です。何かに体を揺さぶられて目を覚ましたました。noteをつけてないことによる焦りです。さすがに二日連続で日記をつけないことは、ぼくの心の中の鬼が許しません。しかし、深夜四時、思考の呂律が回りません。明日は(今日は)朝からお仕事があるから、手っ取り早くこの日記を書き終えて眠りたいです。
朝なのか夜なのかすら判断のつかないこの時間は、欲望と困惑が渦巻いています。今、めちゃくちゃお腹が空いています。そんなときに限ってキッチンにはカップ麺のストックがあります。これだけは絶対によろしくない。頭はまだおふとんの中で気持ちよさそうに寝ているのです。太りたくない。太りたくないよぅ。
コロナ禍になって仕事が消滅し、家から出る機会が激減したぼくは、ここ二年で腰回りと太腿周りがタワワになった自覚があります。ゆったりめの服を着ているので周囲からは気づかれませんが、見る人が見ると顎周りの曲線の変化を指摘され、そのたびに忸怩たる思いに襲われます。大学の頃から十年以上プラスマイナス500グラムでキープしていたスマートボディが台無しです。
きっとコロナの影響だけではないでしょう。ああ、口に出すことさえ憚られます。これは歳なのです。「三十を超えるとガタがくるよ」と人生の先輩方からアドバイスされるたびに心の底では「オレはそうならないぜ!」という根拠なき自信がありましたが、いざ自分が先輩たちと同じ年齢になると痛感させられます。野生の人間の寿命は三十歳前後といわれています。つまり、本来のぼくは死んでいるはずなのです。そりゃガタがきて当たり前ですよね。
最近、仰向けで寝ると腰が痛くなります。眠っても翌日疲れが取れていことがあります。脂っこいものが苦手になりました。よく足がつります。顔が綾野剛に似ていません。これらを歳と言わずになんというのでしょう。年甲斐もなく若い子を口説こうとしているおっさんや、不相応にきゃぴきゃぴしているおばさんを見て、「ああはなりたくない」と思っていた、その〝ああ〟に確実に仲間入りしつつあるのです。
童顔で年齢不詳で、年齢を伝えるたびに「学生さんだと思ってました」と言われて悦に入っていたぼくは、この「年相応」が少し恐ろしいです。無自覚に痴態を晒す不相応なおっちゃんおばちゃんよりマシかもしれませんが、できることなら心も体も若いままでいたいではありませんか。
おそらく、不老は全人類の夢なのでしょう。夢……あ、そうか、これは夢なのか。ぼくはまだふとんの中にいたようです。腰回りの肉も、お肌のはりの低下も、もしかしたらコロナも、すべてカロリーゼロの夢だったようです。騙されるとこでした。あぶないあぶない。
そろそろ夢の中でお湯が沸きます。それでは皆様、ウツツの世界で会いましょう。夢の住人蓬生でした。