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盲目の泥沼
前回、「中二病でも恋がしたい!」というアニメについて、
紹介するとともに、そこでのある台詞を振り返りました。
"昼寝は面白いよ~"という、ちょっとした一言。
毎日、学校に行って、会社に行って、あくせく動く我々に、
果たして、いつ昼寝などする時間があろうかと(笑)。
そう思いながら、2社目で働きだした社会人8年目の夏。
確定決算時の12連勤(隣の先輩は19連勤!)という激務に、
いよいよ、自分の心身も"黄信号"を灯しつつありました。
その業務量も、周囲の人間関係も、満員電車の通勤も、
20代終盤の自分に、毎日ダメージを蓄積させていきます。
漠然と浮かぶ、"これを、あと30年続けるのか?"という思い(笑)。
気付けば、通勤中にスマホからグーグル検索で、
ありとあらゆるマイナスなキーワードを入力(笑)。
相当に厳しい精神状態の中、ゆらゆらとネットの海を漂い、
最終的に辿り着いたのが、こちらのサイトでした。
さちお さんの書かれる、「労働はクソ」というブログ。
著者は、2017年卒のOLの方で、
私が読ませて頂いた2018年時には、まだ20代前半。
社会人1~2年目の方が、就業環境や人事、採用など、
多くの職場で問題を生じさせる、企業のあらゆる欠陥について、
ここまでズバズバと意見を述べていることに驚きます。
このブログを読んだとき、普段うっすらと感じていたことを、
明確に言語化されて、目が覚めるような思いをした次第です。
また同時に、もうすぐ30になろうという自分がこれまで、
いかに視野が狭く、ただぼんやりと生きていたかを(笑)、
これ以上なく、思い知らされた機会でもありました。
どの記事も、著者の実体験に基づいた、
非常に強いメッセージが込められたものばかりでしたが、
特に参考としたのが、「休職」に関する記事でした。
もう、精神的にかなりキツいと感じていた私は、
これらの記事を読んで知った「傷病手当金」制度によって、
人生の逃げ場所を得て、心底安堵した覚えがあります。
記事の中で、
"心療内科へ行くべきタイミングは?
この記事の内容が気になった時です!"
という記載を見て、私も迷わず心療内科にかかりました。
休職に入ってからも、著者の休職体験記を読みつつ、
休みながらも生活が"大崩れしない"ように、
日々の過ごし方を、慎重に考えて生きるようにしました。
ある日の午前中、浴槽に湯を沸かして、
仕事のことも忘れて、ボーッと浸かっていた時。
"休職しなかったら、あと1ヶ月で潰れてたな"
そんなことを、率直に思った記憶があります。
現在は著者のご事情により、ブログの更新は、
昨年10月以降停止されていますが、私にとっては、
非常に力をもらえたブログだと、今でも感謝しています。
何も考えず、何も見えずに、ただ会社に通った8年より、
意思を持って自発的に動き、自発的に休んだ1~2年の方が、
ずっと経験の中身は濃く、言葉にも力が生まれる。
その言葉の力に、私も現に救われた訳です。
今、社会人1~2年目の方は、"ペーペー"扱いをされて、
つい、周囲から軽んじられがちですが、
ご自身で率直に感じられたことには、大きな意味があります。
一方で、"自分には力も、発言権もない"と思い込んで、
上司や先輩の言いなりになって、7年も8年も過ごしていると、
気付けば、周囲のことも何も見えないまま、
社会の泥沼に浸かってしまう可能性があります。
ご自身で"これって、おかしいな"などと感じられたことは、
おそらく、かなりの高確率で"おかしいこと"です(笑)。
なぜ、こんな不便なのか、こんな不快な思いをするのか、
そういったことを、自分なりに今一度考えてみたり、
誰かに話したり、何かに書き留めておくことをお勧めします。
そして、それを気軽に書き留められるようなツールを、
今後、私なりに考えて、作っていきたいと思います。
若手社員の見たこと、感じたこと、思ったこと。
本人が考える以上に、それが社会にとって、
非常に価値の高いものであることを再認識した上、
その価値を、人々が共有できるような社会になって欲しい。
それに向けて、自分もできることを考えていきたいです。
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