【カオリ】常夜藍
トコヨアイ 常世会い
亡くした人に会いに行こうな常世会い
トコヨアイ 常世愛
死することで自身を慰めるのか
トコヨアイ 常世藍
「あい」を常世跨ぎて伝え現世に来たのが
「藍」
君が名乗るべき名だったね
カミサマと謂れ続けた“ぼく”ですら
諦めた
「常世会い」と「常世愛」
君は覚えていないようだけど
立ち向かい方を
君だけが閃いたんだ
ねえ
そろそろ
教えておくれ?
トコヨアイ トコヨアイ
トコヨアイ トコヨアイ
トコヨアイ
常世哀
常夜アイの
常夜娃
トコヨアイ
トコヨアイ
“常夜に「藍」を混ぜてみよう”
なんとなく思い付いた その言葉は
「藍」を誰の手にも届かぬ場所に放ったよ
トコヨアイ トコヨアイ
トコヨアイ
トコヨアイの
トコヨアイ
ぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐん
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
落ちて
そこはお気に入りの
本並び置かれる
大切な大切な
記憶をつくった
彼女の居場所
研ぎ澄ました感覚で
知り得た事実に愕然と
「ここが唯一私のいない時代?」
あと10年
いや、今まさに
あの道を曲がれば見える
渡り廊下もまだない
白い建物が見えるだろう
「藍」になり損ねた
私の誕生
「こんにちは」
振り向いた先の顔は霞かかって
誰とも判断がつかないが
きっと“お久しぶり”と伝えても
よい人だ そうでしょう?
「お久しぶりです」
ああ ここがあなたのおっしゃった
あなたにとっての
「はじめまして」