【カオリ】「好き」

ボクは

恋が出来ない八方美人

人が一瞬でキラキラする

あの

アタリマエが

出来ないボクだから

「好き」を誰かに

教えて欲しかった

美しい言葉を羅列した

文学書や詩を読み解いて

音を付けた

美しい人々が人生を織りなすような

言葉と共に歌われた曲を聴いては

ボクなりの

恋を探したよ

だけど

ひとたび

「恋」

と謳われたら

途端に

一人ぼっちになっちゃうボク

いつまで経っても

ボクに寄り添う言葉は見つからない

人を憎みさえする　この心

止めるため

ボクは

せめて少しでもと思い

愛を学ぶ

与えられる事など待つ暇も考えず

与え

与え

与え続けて

いつか

自分に返ってくるような

そんな夢を

いつか会える

自分とよく似た　誰かの為にと

美しく

強く

全てを知りたくて

生き急ぐ

だけど

自分で知らずに　それは

壊す道

ボクは

ボクが

何処にもいなくなり

人の形をした

空洞の置物が

邪魔っけに

残ったの

自業自得な置物は

与えた愛に助けられもするけれど

求める声を

選ぶ事も出来ず

塞ぎ込む

どこかに

穴を埋めてくれるような自分と同じ

全く同じようで

ボクを助けてくれるような

思考の違いも持ち合わせた

あの人は

ボクの

空想上にしかいない？

いつかの君

いつかの夢

お願い

会いたい

いると叫んで

いたら

命を絶たないで

本当にいるのであれば

君は

とてもとても

清く

美しく

先に進む強さを持った

唯一無二の

存在でしょう

お願い

ボクのように

どろりとしたコレに

満たされないで

ソレは

ボクが引き受けるもの

ここに持っておいで

渡して

ボクなら大丈夫

君の

君が

「好き」と望んだ人達は

きっとボクらの

魂のカケラ

ね

ボクらが二人

同じ光を目指すなら

この国すら

狭いでしょう

君はボクのように

愛してると言えないこと嘆くけど

大丈夫

「好き」　が

いいの

そのままでいい

愛憎まで見つけた僕だ

「好き」が

嬉しいんだ

大好きな愛おしい　キミ　に

届け届けと

願うから