高学歴リベラルと筋トレバカこそ「荷揚げ」をやれ
2024年のアメリカ大統領選の結果を受けて、哲学者の東浩紀さんがこう仰っている。
大賛成である。そこで、
「まわりが高学歴だけの世界を脱出すること」
の具体策をご提案したい。
荷揚げのお仕事だ。
荷揚げってどんなお仕事?
こんなお仕事である。
いわゆる「ガテンのお仕事」の代表格として、揚重とも呼ばれている。
主な役割は、ビルやマンションなどの建設現場にて、メチャクチャ重い資材を輸送トラックから必要な場所まで運びだすことだ。
大抵のケースでは、資材が使われるお部屋の中央かその入り口付近にまとめ置きする。
後に職人さんがその資材を使って、内装を組み立てやすいようにお膳立てするワケだ。
ハッキリ言って資材は重い。
もちろん、一度に持つ枚数は膂力に応じて選択できるけれど、マジで重いし扱う枚数もクッソ多い。
当然できる部分は機械化(フォークリフトやエレベーターなど)されているのだが、建物内の狭い部分への持ち運びには、どうしても人の手に頼らざる負えない。
だから必要とされる仕事なのだ。
なぜ荷揚げがオススメなのか
私は以前から(高学歴でもリベラルでもないが)東浩紀さんと同じような考えから、月に1回ほど荷揚げのシフトを入れるようにしてきた。
だから、
① 別の業界、異なる感覚を学びたい方
② ジムで筋トレしてる方
の2タイプの人種には、自信をもって荷揚げをオススメできる。
① 別の業界、異なる感覚を学びたい方
ごく少ないコストで、純粋な異文化体験ができる。
なぜなら、多くの荷揚げ企業はシフト制であり、月1、2回の少数勤務でも受け入れてくれるからだ。
私はこの数年、パソコンを弄くりまわす仕事をこなしたり、ジムに通って身体を鍛えたりラジバンダリしてきた。
だったら、たまには汗を流しながら働いて、トミー・リー・ジョーンズのようにこの惑星を調査しようと考えた次第である。
自分の見識の狭さ、学識の乏しさ、世界の多様性を思い出せれば…少なくとも自分に潜むゴーマンさを理解する人が増えれば…
この惑星は、もっと素晴らしい場所になるだろう。
2024年のアメリカ大統領選だって、違う結果になっていたはずだ。
② ジムで筋トレしてる方
武天老師様の言葉をお借りしよう。
全くだ。
お金を払ってジムでトレーニングをするぐらいなら、たまでもいいから肉体労働をしたほうが健全である。
それに、気づいたら天下一武道会に出れるほどの実力が身についているかもしれない。
ただし、荷揚げは並みの筋トレよりはるかにキツイ状況が起こる。
当然だが仕事なので、筋トレのように中断することもできない。亀仙人流の修行と同じく、慣れるまでは地獄を見るだろう。
でも、安心してください。
小柄な人や女性も在籍してますよ。
慣れれば何とかなります。
まぁ、最低限のパワー(特に握力!)をつけてから始めたほうがよいとは思うけど。
荷揚げは「底辺職」なのか?
確かにそういう側面はある。否定しない。
そこらの企業ではまずお目にかかれないような、尖った人材に出会うことも珍しくない。
元ヤクザだったり、前科者だったり、ケンカ腰のチンピラだったり、話がまるで噛み合わない方だったり。確かに一部には存在する。
また、周辺にいる職人さんなどからも露骨に見下されるケースは稀にあり、その度にトミー・リー・ジョーンズの相棒であるウィル・スミスの顔が頭に浮かぶ。
きっと自分も無意識にやってるんだろうな…と。
しかし、90%以上の人々はごく常識的な社会人である。
言い換えれば、そこには多様性が担保されている。
それぞれが違うバックボーンを持つ人間として尊重されており、世間では「はみ出し者」と呼ばれるような人間をも受け入れる懐の深さがある。
この観点においては、自称エリート達が集う大企業よりもはるかに優れている。
ゲンロンは一見にしかず
冒頭のツイートで東浩紀さんが指摘していたのは、まさにこういうことでは?
アメリカの社会構造に決定的に足りていないものは、まさにこういうことでは?
しかし、この惑星の住人が待つ「変化する力」はもっともっと素晴らしいはずだ。
選挙期間中にマックでアルバイトをしたトランプは大統領に返り咲き、マックでのバイト経験がウソっぱちの庶民派アピールだとバレたカマラ・ハリスは負けた。
つまり、彼女は荷揚げをやるべきだ。
Yes you can!
※ トップ画像はドラマ『ドラゴン桜』より
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