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金縛りがあなたに伝えようとしていること

こんばんは。店主の本徳輝樹です。

20代、一人暮らしの時のアパートは、鉄筋コンクリート4階建てで、私の部屋は、外階段を2階へ上り一番奥の部屋でした。重いアルミのドアと小さなキッチンは気になりましたが、会社からも近く、広い割に家賃が安かったので、その部屋に決めました。

日当たりが悪く、日中も薄暗くて湿気が多い部屋でした。まあ、しかし、日当たりのことなど気にならない20代の男でしたので、引っ越しの新鮮さが勝り、新生活を満喫していました。

住み始めて数日後の真夜中のことです。

カツ、カツ、カツ、カツとコンクリートを高く響かせるハイヒールの音が段々と大きくなり近づいてきました。歩数や秒数から考えると、ちょうど私の部屋の前まで来た辺りで足音は止みました。少しの静寂の後、ギーっとドアが空きました。

生まれてはじめて恐怖で声を上げました。しかし、誰も部屋には入ってきませんでした。

別の日のこと。当時は一人暮らしの必需品だったテレビデオのビデオの入口に、VHSのビデオを半分入れた状態でした。正確には、リモコンの取り出しボタンを押したまま状態でした。電源は切っていましたが、そのビデオが勝手に中に入っていき再生されました。

また別の日のこと、夜中に家の電話が鳴りました。大家さんからでした。ご近所からうるさいと苦情がきているから静かにしてくださいとのことでした。私はひとりで居ました。

そんなことが続いたある日、生まれてはじめての金縛りにかかりました。私の首を絞めてきたのは、大きな体でハットを被った男でした。笑うセールスマンのような形ですが、顔も体もテレビ画面の砂嵐でした。身動きできず逃げれません。唸り声だけ出せたような気がします。

凄く怖かったです。ハイヒール事件、ビデオ事件、真夜中の電話事件と続いていたので確実に部屋のせいだと思っていました。しかし、金縛りは心霊現象ではなく、「睡眠麻痺」であると医学で説明がされているそうです。

「睡眠麻痺」とは、眠りはじめに突然レム睡眠に入ってしまう状態のことです。

レム睡眠とは、眠りが浅く脳が動いている状態です。通常の眠りですと、眠りが深い状態=ノンレム睡眠からスタートします。しかし、異常だと、眠りのスタートがレム睡眠になってしまいます。レム睡眠は、脳は動いているけど身体は眠っているため、金縛りと錯覚するような現象になるそうです。

その異常を引き起こすのは

・ストレス
・アルコール過多
・睡眠のリズムが崩れている

などです。金縛りは、身体があなたへ睡眠の改善をするよう伝えようとしています。金縛りによくかかってしまう方は、睡眠の質とリズムを見直してください。

後日、ハイヒール事件は真上に住む女性の帰宅の足音だと判りました。真夜中の電話事件は部屋間違いだったと大家さんから謝罪されました。ビデオ事件は解決していません。

寝苦しい真夏の夜ですが、ぐっすり眠ってください。おやすみなさい

お盆は休まず営業します。ご来店をお待ちしております。

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