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いつか時が満ちた日に

深夜の勢いで、自己陶酔が入っていたり、傷つけてしまったりする内容を書いている可能性があります
書くか結構迷っていたことをこれから綴ります。
だから、無理に読まなくてかまいません。
余裕がない方には、読まないことをおすすめします。




ずっと上司に言えずにいることがあります。
私も、ある業務にチャレンジしたいと。
いま、社内は激動で、上司も私の部署の人も大変な思いをしています。突然他部署への出向が決まり東京にいらっしゃり、ものすごく苦労なさっている先輩。その先輩の引き継ぎもままならず、多くを上司が請け負っている状態です。疲弊した先輩を疲弊した上司がメンタルヘルスしている。そんななか、私までわがままを言うわけにはいきません。

上司は優しくて、人に仕事を振るのが苦手な人。だから、察して後押しする人がそばにいる必要があります。いままではその役割を出向した先輩が担っていて、均衡が保たれていました。その先輩もアップアップなとき、まだ入社して幾月も経っていなかった私がささやかな手伝いを申し出て、私がいっぱいいっぱいなときはその先輩が助けの手を差し伸べてくださり、助け合い、持ちつ持たれつの関係でした。
そんな先輩がいなくなる。もしかしたら、そのまま異動になりかねない。上司が体調を崩しながらも激務をこなしているのに、それを、相変わらず見てみぬふりする周りの人たち。本当は上司や私より暇な人なんて、いっぱいいるのに。私は、見てみぬふりする人間にはなりたくなくて、自分の仕事をなんとか余裕もって終わらせるよう努力して、分担を買ってでました。
そのために大変な思いをしたり、我慢もいっぱいしています。同期や後輩は、私が憧れる仕事を任されているのに、私は縁の下の力持ちな仕事ばかり引き受けてしまい、憧れの仕事が振られません。というより、その両立は業務量とスケジュール的になかなか難しく、私の負担が増えないよう振られないんです。でも、誰かがやらないと、上司が回らずみんな回らなくなるんです。誰も言わないから、私がやろうと思いました。役職もない平社員だけど、そこそこ責任を伴う、売上に関わる仕事だけど。

一度引き受けかけて、これから忙しくなるし無理しなくていいよという言葉に甘えて、引き受けると言いきれませんでした。それがしこりになって、ずっと胸のあたりが重くて。毎日毎日後悔が募るばかりでした。
だから、勇気をだしてよかったと思っています。
悪くいえば、他の人たちからすると、雑用に見えるような仕事です。もともと、入社時点で年齢も部署で一番下で、やめる先輩の担っていた雑用をいくつかしていました。さらに、雑用が加わった。といっても、いままでの雑用とは違います。いままでのは本当に雑用です。納品された商品予備の在庫整理や、他事業所の総務の方とのやりとり、他事業所への商品予備移送、外注先とのやりとりなど。
今回引き受けたのは、見積書とスケジュール作成・管理です。外注先から工程表と見積書を取り寄せ、チェックし、クライアントから依頼された見積書とスケジュールを作ります。原価計算をしたり、他業務と担当者の業務量を考慮したり、Excelで関数や数式を使いこなしたり、タスク管理ツールを管理したりしています。たまたま簿記2級を取っていたことや、大学でパソコン教室の講師のアルバイトをやっていたことが、宝の持ち腐れにならずに思わぬところで役立っています。
作った案は必ず上司にチェックしてもらい、ゴーサインが出るまで修正し、了承を得られたら角印を押して上司からクライアントに提出してもらいます。ちなみに、私はこの角印を押すのがとても下手で、何度も押し直しています。裏紙はメモをとるのに使ってからシュレッダーにかけていますが、切実にうまくなりたいです。

クライアントが納得できる範囲で少しでも売上に貢献し、細かい内訳の開示請求をされても問題ない見積書にする。数量や依頼内容が減っても、粗利(営業総利益)率を担保できるような仕組みを整える。クライアントはもちろん社内外の人の無理がないスケジュールにする。これらを目標に、時間はかかるけれども、一から見直し、上司や経理部の方とも相談し、改善を重ねています。
他の業務でも、他部署とのやりとりを一括で引き受けて、摩擦を減らすよう努めたり、社内外からの問い合わせ対応を昨年からコツコツまとめてきたものをFAQ(よくある質問)にまとめて資料を作成して共有したり、積極的にヒアリングやレクチャー、共有MTGを行ってすり合わせたりしてきました。新入社員や育休明けの方でも困らないように、マニュアルを整備しました。他に自ら名乗りを上げる人はいないけど、不平ばかりが募り、愚痴で終わらせる。そのままは心地よくなかったから、うちの上司や他部署の上司と相談を重ね、こういった小さなことから改善に努めています。
でも、これらはすべて縁の下の力持ちの仕事です。昇進するのは、華々しい活躍を遂げる方たち。憧れの仕事を任されるのも、実績を着々と積んでいる方たち。私は先輩はもちろん、同期、後輩にまで先を越され、みんなと同じ仕事を分担しているということのほうが多いです。人事考課のたびに、憧れの仕事をしたい旨申し出て、機会があったらぜひ任せたいといわれ、何度かの面談を通りすぎていきました。機会はいつ来るんだろう。来る日はあるんだろうか。メイン業務も、やっぱり縁の下の力持ちの仕事で、でもそれは私自身はとても大切だと思っているけれど、その重要性を多くの方にはわかってもらえない仕事でもあります。ずっとこのままなのかな。そう思って、昼休みにふと涙が出てしまうこともありました。

定常業務で初めて認められたことを、このnoteに綴りました。

これ、本当にうれしかったなぁ。先に書いた、他部署に出向された先輩直々に頼まれた出来事を綴ったものです。
見てくれる人はいるんだと思いました。
もちろん、上司は見てくれています。本当に。ちゃんと私の憧れの仕事も振りたいとは思ってくれている。ただ、ちょうどメイン業務の忙しいときと、その憧れの仕事の受注タイミングがことごとくかぶってしまう。でも、同じメイン業務を担っている先輩や後輩は、なぜかタイミングよく憧れの仕事を引き受けられていて、何の因果か、前世で積んだ徳の差かなんて、どうしようもないことを思いました。
上司は折に触れて気にかけてくれています。でも、上司はみんなを見ないといけないし、目の前の仕事をやるのに精一杯。上司にしかできない役割がとてもあって、それらは下々には振れない仕事だったりします。今は我慢のとき。臥薪嘗胆なのだと、石の上にも三年なのだと言い聞かせながら、職務を全うしようと努めています。

でも、頭の片隅にある憧れが邪魔をして、最近ミスが重なりました。慣れもあります。少し行程を省いたり、マニュアルを見ずにやったり、よかれと思ってやったりしたことが、ミスにつながってしまいました。すべて異なるミスで、立て続けに起こり、本当に反省しました。地に足つけないと。憧れは置いておこう、目の前の業務にもう一度真摯に愚直に取り組もう。日報にも反省と決意をしたためて、それから迅速かつ丁寧にを改めて心がけるようになりました。初心を思い出しながら。
今の事業所や他事業所に新しく入った若手の営業さんたちが、とても真っ直ぐでやる気に溢れて、私たち内勤の人間も尊重し、敬意をもってくれる人たちなんです。彼ら彼女らを見ていると、私もがんばろうと思えます。業務で関わりながら、見ながら学ぶこと、吸収したいことがたくさんあり、一生懸命さや丁寧さが伝わってきてうれしくなります。日報も素敵で、毎日読むのを楽しみにしています。
お手洗いで、役員の方と一緒になったときです。その役員の方は、長年勤めてこられ、役員にまでなった優秀かつ厳しい方で、一緒になると居住まいを正さねばと思わされます。とても緊張します。ちょうどお昼ごはん後でふたりきり、雑談どうしようなんて内心バクバクしていました。役員の方から、つい最近入りたての新入社員の営業さんががんばってるよねと振られ、本当に、日報読んで私もやる気をもらっているという話をしました。そのとき言われました。

「あなたの日報読むのも楽しいよ。がんばってるなぁって伝わってくる」

びっくりしました。夢にも思いませんでした。お忙しい方で、日報を書く義務も課されていない位の方なので、日報を読んでいるなんて思わなかったし、内容からそこまでわかるんだと思いました。お世辞かもしれない。それでも、うれしかったなぁ。
同じ部署の先輩に言われて迷っていたんです。

「日報はなるべく簡潔に書いたほうがいいよ。みんな忙しいし、社員も増えたから」

やんわり、あなたの日報長いし他の人も困ってるととがめられた、いや、たしなめられたと思いました。簡潔に。私が苦手なことです。この記事を読めばそれは火を見るより明らかでしょう。
数日短くまとめるよう努め、今日はどうしてもこれを書き残したいと書き、みたいなことを繰り返しながら、だんだんどうしても書かずにはおれず、すぐにもとのスタイルに戻りました。
それを、役員さんが認めてくれたんです。私色のままでいいんだ。それがすごくうれしく、自信になりました。ちょうど落ち込み反省と決意を綴った日報の翌日でした。励ましの意味もあったのかもと、今なら思います。でも、嘘はつかない、つけない方なのも知っています。だから、この色を変えずにいこうと思いました。

もう一つ、うれしいことがありました。
営業課長から、小さな外部での企画運営補助に呼ばれたことです。うちの部署からは、上司と後輩、私の三人が選ばれました。営業課長直々に、私に来てほしいと言ってもらえました。
それから数週間が経った今夜、たまたまふたりで残っていて帰ろうかという頃、ごはんに誘われました。転職して、残業終わりに誘われるのは本当に初めてで、とってもうれしかったです。この会社ではそういうことはない、少なくとも私は誘われない関係性なのだと割りきっていたから。

車通勤の課長のめっちゃかっこいい車に興奮しながら、助手席に乗せていただき、束の間のドライブです。ご家族の話や互いの前職の話、たまたま今日着ていた『アンナチュラル』の服に業務中からめざとく気づいて突っ込んでくださっていたので、そのドラマの話でも盛り上がりました。深夜十一時にラーメン屋さんに並びました。愛するパートナーの方やお子さんたちの写真を見せてくれ、思わず顔がほころびました。空いたカウンターに座り、ラーメンを啜りました。正確には、私は麺を啜れない(音を立てて食べられない)人間なので、課長の横で静かに麺を口に運びながら、仕事の話になりました。
以前も上司と三人で残っていたときに相談しました。どうしたら、みんな自主的に動いてくれるんでしょう。私ばかり水面下で動いて、でも、足並みがそろわなくてもどかしいという話です。そのとき言ってくれていました。

「うちの部署にこない? そんな高いレベルの悩みをもって動いてくれる部下がいるなんて、上司からしたらめちゃくちゃありがたいよ」と。

私は営業は向いていないと四年半やって思ったので丁重にお断りしましたが、少しずつ縮まっていった関係がぐっと近づいたのを感じた残業時間でした。
そこからごはんに誘われた今夜。
仕事について、互いの部署での悩みを分かち合いました。直属の上司にもなかなか言えないことを少しだけ言い合えた貴重な時間でした。
仕事はめっちゃできるし、ちゃんとしない人には容赦ないところもあるけど、理に適っているし、忖度なく社長にも他部署の方にも、言うべきことはきちんと言う方。最初は少し怖かったけど、一年近く働いてきてようやく軽口を言い合う仲になった方。うちの上司とはまた少し違う感じで、でも通じるところもあって、どちらも尊敬しています。そんな方に仕事で求められ、意見交換をし合えるのはありがたいことだし、企画運営補助に携われるのはチャンスだし、ほんの少しだけ縁の下の力持ちが報われつつあると感じます。

辛酸をなめ、耐え忍びながら、ここぞというときに曲げずに諦めなければ、誰かに見つけてもらえ、それがチャンスにつながっていく。それが夢物語でないと信じさせてくれます。
今は直属の上司も大変で、そもそも繁忙期だから、上司を決して困らせたくはありません。離脱してほしくないです。今の部署で、上司以上に上司でいてほしい人は他にいません。だから、少しでも力になりたいです。去年の私たちの大変さを改善しようと動いてくださり、残業を大幅に減らしてくださった恩を少しでも返したいのもあります。
落ち着いたら、ちゃんと話をしたいです。
私にも、この業務にチャレンジさせてもらえませんか、と。

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