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すーこ
2021年11月29日 02:11
はじめに 表題の通り、ここでの第一作「サンタとトナカイ」とはまったく異なる、お蔵入り別作品です。ちなみに、過去最長です。 実は、noteで書く前、たった一度、とあるサイトできまぐれに小説を書いたことがありました。結果は14ビューで反応0。顔から火が出そうになり、数日後に慌てて取り下げました。 改めて読み返して、本当に恥ずかしいのですけれど、あえて戒めも込めて当時のまま掲載しようと思います。
2021年11月23日 12:15
クリスマスは、少し憂鬱な日だ。 イブが誕生日で、そのまま冬休みに突入するから、家族以外誰も覚えていない。忘れられるものだと思っている。***「来栖さん、おつかれさまです。」「おかえり。今日も営業おつかれさま。」「来栖さんまだ残るんですか。」「うん。明日までの仕事が終わらなくてね。ほら、日報書いて早く帰り。せっかくのイブなんだから。」 言ってて少し哀しくなる。私も、早く帰って、さ
2021年11月19日 22:37
今夜もひとり、夜景の綺麗な特等席へ足を運ぶ。その特等席は、カフェでもレストランでもバーでもない。廻る箱の中。*** 休日はカップルや親子連れで賑わいを見せるその乗り物も、平日は空のゴンドラをぶら下げながら寂しく廻る。案内人の彼もぽつんと佇む。「あ、おはなさん、こんばんは。今宵もようこそお越しくださいました。23番、空けています。」 彼が微笑みながら話しかけてくる。23番が私の特等席。