「ゆるバース」のうどん脳君を通して感じたこと❷
今回は前回のお話の続きの話になります。
先週は、うどん脳君が「ゆるキャラグランプリで優勝する!」と皆んなに自分の夢を宣言する事で周囲の人たちから応援される立場になった、所までお話をさせていただきました。
§「応援」を得るために必要なもの
では、「自分の夢を語る」と誰もが周囲の人から「応援」をもらえるのでしょうか?
ここで一つとあるお寺の住職に聞いたお話をご紹介させていただきます。
仏教徒として日々精進を重ねる男がある日、小さな我が子を連れて自分の導師の家を訪れた。
導師の前に親子は並んで座り、徐にこう尋ねた。
「導師様、仏心とは一体、どういったものなのでしょうか?」
すると導師は庭に置いてある高さ1メートルほどの大きな石を指差し、その子供に向かってこう言った。
「坊や、そこのある庭の石を転がしてごらんなさい。」
導師にそう言われた子供はすぐに庭に飛び出して、一生懸命に石を押し始めた。
しかし、子供が石を動かそうとどれだけ力を込めて石を押してみても大石ははびくともしない。
それでも子供は一生懸命に力を込めて大石を転がそうとして力を込める手を緩めない。
顔は真っ赤になり、そのうち額に汗まで滲んでくるほどにその子供は必死で大石を押し続けている。
もうそろそろ、子供の力も限界か・・・、そう思った時に思わず子供を助けようと部屋から庭に飛び出そうとした男の姿を見て
「それじゃ!」
導師は叫んだ。
そして続けてこう言った。
「何かを成そうと必死で頑張っている姿に対して思わず手を差し伸べてしまう行為、それこそが仏心じゃ。」
§「本気の姿」が人の心を打つ
僕の考える「応援」とは「やろう!」とか「しよう!」の様な自分の意思を介在する事なく「思わず」心が動いてしまった結果の様なものだと捉えています。
その「思わぬ心の反応」を引き起こすためには必要なものこそが「本気の姿」なんだと思います。
先ほどの例で言うと、
「懸命に大石を動かそうとする姿」
導師が「あの石を動かしなさい」と命じた際に、自分にはとてもできそうもないからと言って、挑戦する前から「自分には無理です。手伝ってください。」と言われて手伝い始める場合と比べて考えてみると、より真剣に応援をしようと思えるのはどちらの場合でしょう?
おそらくは目標に向かって自ら行動している姿を見せられた末に応援し始めるパターンの方が応援に熱が入るのではないかと思います。言い換えると、応援者の熱意は目標に向かう本人の熱意を反映したもの、とも言えます。
それでは目標達成に向かう人間の本気度や熱意を測るにはどうしたらいいのでしょうか?答えは一つしかありません。
「その人の行動を観察する」
どんな目標であっても到達するために絶対に必要なことは「行動」です。
となると「目標達成に対する本気度」を測るためには「行動」に注目するのが一番わかりやすいと思います。
本気度(熱量)= 行動量 × 継続期間 = 信頼
これは何となく自分が「信頼関係」を考えるときに基準として用いる考え方です。
今回のうどん脳君が「ゆるバース」への出馬表明をした際にうどん関係者の中からたくさんの応援者が出たのは長年に渡って、うどん脳の作者である岡谷さんご夫妻がうどん業界に無償の貢献をし続けてきた結果です。
県内外を問わず様々なイベントに着ぐるみで登場したり、イラストやデザインの提供を、無償で行ったり、とにかく各種方面に精力的は活動を行い続けてきました。
その実績が岡谷夫妻の確かな信頼となって周囲の人に積み上がっていました。
そして、そんなお二人の行動量は「ユルバース」への出馬表明を行った後にはさらに加速することとなります。そして、その行動がによってさらに周囲の人に「本気度の高さ」として伝わり、より一層の「応援力」を勝ち取っていたのだと思います。
§まとめとして
実際の今回のゆるバースの投票においてはわかりやすい「仮想敵」「ライバル」の様な存在があったことも大いに盛り上がったの一つの要因であることは間違いないと思います。
ですが、一番、重要なポイントはしっかりと「応援」をしてもらえるようになる事です。
応援してもらうためのポイント
夢(目標)を宣言する
目標達成するための本気度を示す
本気度= 行動量×継続期間 =信頼
信頼を得るためには中長期の期間が必要
常日頃からの行動が大切
人々から応援してもらおうと思うのであれば、
「この人は応援したい」と思わず言ってもらえるような信頼を得る行動を普段の日常生活の中でも行っておかないといけません。
「応援される」為に必要なものは「応援するのに値する行動」の継続です。
今回のゆるキャラグランプリは今までのやり方からシステムが大きく変更されました。それによって、参加キャラが激減したり、投票手順が複雑になったり、参加キャラクターが大幅に減ったりと、いろんな要素が今までのイベントとは大きく雰囲気が異なったことも含めて、ある種の運の良さもありました。
とはいえ、今回のうどん脳君の優勝までの活動を側で見てきて感じたのは
「応援」を獲得することの重要性でした。
これは短期間で身につくものではありません。それでも、一度身につけてしまえば、その後の人生においてもかなり有効的な武器となるのは間違いありません。
何かの参考にしてもらえれば幸いです。