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「暑さ」対策の中で気付かされた「手放す」ことの重要性

もう最近は接頭語の様に使っちゃいますね。

「暑い。」

言葉を発すると、まず最初にこの言葉が飛び出す様に頭の中身も唇の形も仕上がっているのではないかと思うほど無意識に口から出てきます(笑)

(笑)なんて書いてますけど、この「暑さ」が実際にうどん屋での業務を行うに上においては命に関わるような「笑えない」ほど重要な問題になってきている昨今です。

ヨコクラうどんの厨房は今から約30年前に設計されたもので多少の機器の入れ替わりなどはあるものの、厨房内の環境自体は30年前のままです。
30年前のお店の状況は店内飲食、うどん玉の製造や卸売販売、お土産うどんの販売、主にこれらの3つの部門で売り上げを立てておりました。
今に比べて、製麺卸売販売の比率が大きかったので、ある程度の生産能力が必要とされて、それに見合うだけの設備も厨房に備えておく必要がありました。

さて、そこから時代が進んで30年が経過した現在、店舗営業において9割以上の、ほぼ全ての売り上げを構成しているのは店内飲食となり、製麺卸売販売でも売上は全体の1割程度。お土産うどんに至っては完全撤退しております。

ですので、かつてのように大量の製麺する必要もなくなったのですが、使っている厨房機器に関しては当時の体調生産用の大型機器を使って営業を行っております。

もちろん、生産能力に関しては大は小を兼ねるの考えから、力不足で困る様な様な事態にはなりませんが、その反面、茹でガマなどに関して言えば、必要以上にガスを消費して、必要以上に大量のお湯を沸かし続け、結果として、必要以上に厨房内の温度を上昇させてしまう結果となっています。

年々、地球環境の変化等で夏の暑さが一昔前よりもかなり厳しさを増してくる中において、茹で釜やフライヤーなどの熱調理器具を常時稼働させておく必要がある厨房内の室温はもう限界に達しています。

今年から厨房内にスポットクーラーを導入して局所的にスタッフの体を冷やす事は幾分かのぷになりましたが、やはり厨房全体の温度が高すぎることの解消には至っておりません。

そこで、今後の夏の暑さ対策の抜本的な改革として現在、取り組み始めたのが、
「冷やす」前に「暑くさせない」環境づくりです。
具体的に言うと

❶適切なサイズの熱機器の導入
❷発生した熱の除去
❸空気の循環

このポイントに沿って一つづつ修繕を加えていくことで、環境改善を図ろうとしております。

❶適切なサイズの熱機器の導入
現在の必要以上に生産能力の高い茹で釜を現在の経営スタイルに合ったものにサイズダウンして無駄な夏の発生を防ぐ。加えて技術の進歩によってより余分な熱発生の少ない機器に入れかえることで、これからの10年の営業に対応できる環境を整える。

❷発生した熱の除去
暑さの原因は「外気温」だけでなく室内で発生した熱にもあります。現在の厨房内においてはその熱の排気が十分に行われていないために、必要以上に室内温度が上昇していることが判明しました。
換気扇の修繕や増設、送風機の導入などで、室内で発生した熱を上手く外に放出する仕組みを整えることで、体感温度はかなり改善されました。
改善前は40度を超えていた厨房内の温度が排熱を行うことで3度ほど下がり、体の感じる不快さはかなり軽減しました。

❸空気の循環
暑い空気で充満した部屋にいくら冷たい風を送り込んでも、冷たい空気が入り込む余地がありませんし、少し入ってきたところで、その効果は非常に小さいものになります。

まずは「排熱」して暑い空気がなくなったところに冷たい空気を送り込んで綺麗に循環させることで、初めて空気の入れ替わりが行われます。
まずは「排熱」によって不要なものを外に出すこと、この動きが重要になります。

§現状はいつでも「いっぱいいっぱい」だから「捨てる」から始める

実はこうした暑さ対策をしていく過程で感じた事は全てにおいて通じる重要な事実でした。

まずは「捨てる」ことから始める

おそらくどんな人でも日々の生活を振り返ってみると「忙しい」と感じているはずです。「あれもやらなきゃ。」「これもやらなきゃ。」やることに追われて、それをこなすだけで毎日が過ぎていく・・・。そんな風に感じながら毎日を過ごされている方も多いかと思います。

ですので、「そんな毎日の生活の中に更に自分の成長のための時間を作るのはとてもじゃないけど無理だ!」と感じるのは無理のないことだと思います。
そうなんです。みんな毎日の暮らしの中で、更に新しいことをするための時間を生み出すのは無理なんです。
なぜなら、やることは増えても自分の時間は24時間から増えませんから!

それなら、どうする?

先ほどの暑さ対策と同じです。
まずは暑い空気で充満している部屋の中から暑い空気を排熱することから始めないといけません。冷たい空気を送り込める隙間と余地を作ってあげないと、いくら冷たい空気を送り込んでも、上手く取り込むことはできません。

まずは不必要なものを捨てることです。

新しい何かを始めようと思ったらなら、まずは日々の生活の中で「やめる」「捨てる」ことを決めましょう。新しい何かを始める習慣を身につける前に、現在、当たり前の様に行っている毎日の習慣を一つ「捨て」ましょう。
そうやって少しづつ空気を入れかえるように、自分の習慣を入れ替えていきましょう。

「両手いっぱいに物を抱えている時に新しい何かを手に入れることはできない。」こんな格言のような言葉を昔から何度も耳にしてきた様な気がしますが、今回の暑さ対策に取り組む中で、改めてそんなことを感じた今日この頃であります。

今週もありがとうございました。


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