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オーブの謎を追う -第五回- 日本人研究者がオーブ現象に挑む研究書『オーブ・たまゆら(撮影・画像処理・分析)』をレビュー


久しぶりにリサーチしてみたら、オーブ関連でまだ読めていない書籍があったので、早速取り寄せました。


『オーブ・たまゆら(撮影・画像処理・分析)』
著者:佐々木茂美 動画撮影:佐藤禎花(2019年、ヒカルランド)


著者の佐々木氏は日本サイ科学会名誉会長、撮影者の佐藤氏は日本サイ科学会名理事兼北陸日本サイ科学会会長とのことで、サイ科学会の重鎮がタッグを組んだ形のようです。サイ科学会とは1976年に結成された日本最大の超常現象(サイ現象)専門学会で「心と心、心と物、心に関連したサイ(超常現象)の問題」を扱う団体とのことです。


佐々木氏は工学の専門家であり、同時に気の研究にも取り組んでいる稀有な方で(1976年にユリ・ゲラーの金属曲げ実験にも参加されたそうです)、日本のオーブ研究の第一線にいる方とのことです。
撮影担当の佐藤氏は「特異能力保持者」でもあり、オーブ実験における「精神面」も担っていると思われます。


まず私が注目したのは、サイ科学会の小林信正副理事長が、オーブが近赤外領域に潜在していることを確かめたのが2002年だったという記載です。私のオーブ記事では度々紹介しているレドウィズ氏とハイネマン氏の本『オーブ 謎の超知性体』の出版よりも5年早いことになります。その頃から日本でも積極的に研究が行われていたことが分かり、嬉しく感じました。



本書の内容については、まだ普通に入手可能な本なので、あまり詳細について書くことは控えますが簡単にレビューしてみたいと思います。


カテゴリーとしては、いわゆる「研究書(研究報告書)」の類と言っていいと思います。
工学博士というだけあって、レドウィズ氏らの本以上に、専門的な視点で書かれています(なお、本書の中でもレドウィズ氏らの著書が紹介されている箇所があります)。


構成としては、各実験の結果や考察が個別に並べられているだけで、実験ごとに大きな違いもなく、似たような内容が繰り返されているため、読み物として読むにはやや根気が要る内容です(まあ研究書などはそういうものなのでしょうけども)。

ただ、個人的には、写真資料を眺めているだけでも楽しいですし、オーブについての新しい知見が得られる点が最大のメリットです。



本書から得られるオーブについての見解で、これまで私が認識していたことと同じ点、違う点(新しい知見を含む)がそれぞれあります。

まずは、私の見解と同じだったことをいくつか挙げてみたいと思います。

・オーブは近赤外線領域に存在する(肉眼では見えない)
・フラッシュ撮影が必要である
・ノイズ除去フィルターの性能が低い廉価なデジタルカメラで撮影可能
→これは、恐らくIRカットフィルターとかホットフィルターと呼ばれるものが付いていない物という意味(第二回の記事でも解説済み)
・オーブと撮影者の意識とは関係がある
・オーブは、条件を選べば、ある程度の再現性があり、誰にでも撮影可能である
・オーブは集団行動をとる傾向がある
→私の観察でも、しばしば”つがい”や”三連”で飛行するものが見られます

などです。


そして、私にとって新たな知見と言えることも多く記載されています。
以下に一例を挙げます。

・オーブは水との親和性が高い
→撮影時にスプレーでの噴霧を使用する実験が数多く行われています
・オーブは、エアゾール(埃や塵)に正負の電子スピン対が混入した物質である
・オーブ現象は、撮影者のチャクラから放出されるサイ(気)とオーブが共振・共鳴(同調)する現象である
・オーブを呼ぶうちに、次第に自分のガイド(守護霊)がやってくるようになる

などです。


こうして見ると、オーブが単なる科学的な現象ではなく、心霊(人間の意識が作用する現象)と科学のハイブリッドとして捉えられていることが分かると思います。その点については、私も概ね同意見です。



佐々木氏は、意識が物質化する仕組みについて、独自の見解をもとに(例えば、それは念写や透視の仕組みと同様であるとしています)、オーブの性質の理解を深めることで、いまだ科学的に解明されていない人間の意識や心の謎を解くヒントを模索されていると感じます。

佐々木氏は、「オーブ出現が端緒となって、精神世界の可視化と大衆化が実現し、進行する可能性がある」と指摘されており、この点についても、私が当初からオーブ現象に感じている可能性と同様の方向性を示すものであり、とても共感を覚えます。


また、撮影者の佐藤氏が「キテ、キテ、キテ、キテ下さい」と呼びかけて撮影している様子などはなかなかにシュールではあるのですが、私も普段似たようなセッションを行っているので、とても親近感を覚えました。


佐々木氏は別の著作『宇宙空間に存在する意識(心)エネルギー』でも、水スプレーを用いてオーブを呼び、自分のガイド(守護霊)を身につける方法を紹介しています。こちらも、変性意識状態でオーブを観察・撮影することを主軸とした方法です。


私としては、例えば「ガイド(守護霊)」にあたるものが実在するとして、その呼び方が適切かどうかは、個々の文脈や世界観に依存するため、現段階では判断が難しいと考えています。
ただ、重要なのは「とにかく面白いと思ったことは信じてやってみる」ことだと思っているので、今後のオーブウォッチングでは、「ガイド(守護霊)」を意識することも取り入れつつ、実践してみようと思います。


ちなみに、表紙を見て「何だか手作り感すごいな」と思った方もいるかもしれません。実は、これは意図的な演出だそうで、本書に収められた写真の配置もわざと不規則に並べられていたりします。最初は「一体、何のためにそんな凝ったことを?」と思いましたが、そのせいで読むうちに愛着が感じられる不思議な本です。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


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