パナソニック、AI設備診断サービスを開始
今回は以下の記事について紹介する。
このニュースはパナソニックがAIを用いて、工場設備の機械要素部品の診断を行うサービスを4月から開始する。
詳細な内容までは書かれていないが、私が思ったことをいくつか述べていく。
まず、診断対象の製品は、サーボモーターやボールねじ、ベアリング(軸受)などである。
この3つの製品は多くの機械で用いられている。
産業用ロボットや工作機械、成形機、AGVなど、多数の製品に組み込まれており、世の中で使用されている機械を稼動させるのに必要不可欠である。
しかしながら、機械に組み込まれているので、外観だけでは異変に気付きにくい。
異音やトルク不足、スピード不足などが表れれば分かるが、このサービスでは、それよりも前の段階で製品に異変があることに気付くことができる。
そうすることで、機械が完全に止まることの防止や製品の早期調達を可能にする。
予知保全のセンサーについては、制御盤の電線に挟むだけで良いというのは、非常にありがたい。
機械の内部に取り付けるとなれば、機械を1度解体して取り付ける必要があるが、電線に挟むだけとなると、機械の解体も必要ないし、もっと言ってしまえば稼動中にも取り付けることが可能かもしれない。
そして、月額9万8000円というのも、比較的安いのではないかと思う。
故障に気付かず、完全に機械が止まった後に部品を調達するとなると、売上高がかなり下げるので、リスクヘッジとして大きい存在であると思う。
近年、機械における予知保全は、多くのメーカーが取り組んでいる。
機械はいずれ壊れる。
だからこそ、長く使えれば良いし、もうすぐ壊れることが分かれば、使う側としてもありがたい。
しかし、予知保全というのは、人間の五感だけでは中々判断が難しい。
そこで、ビッグデータやAIを用いることで、広範囲かつ正確な予知保全が行えるのではと考えられている。
パナソニック以外にも、多くのFA機器メーカーが予知保全サービスについて発表するだろう。
そして、お互い技術を高め合うことで、日本企業全体の技術力向上に繋がって欲しい。