陰口を言われているのも舐められている証拠
みなさんは、舐められるという言葉を聞いてどのような状況を思い浮かべるだろうか?
馬鹿にされたり、タメ口で話しかけられたり、無視されたりする状況だろうか。
しかし、上で述べたのは、表で行われていることで、裏で舐められている状況も存在する。
所謂「隠れ舐められ」である。
この「隠れ舐められ」の例として、陰口が挙げられる。
陰口を言うのは、あまり良いことではない。
しかし、陰口を言ってしまうのは、そのような要因があるからでもある。
その要因は、高圧的な先輩や上司の存在である。
高圧的に接してくる人間というのは、一定数いると思っている。
そのような態度をとってしまう原因は数多あると思うが、その1つとして部下や後輩に舐められたくないという思いがある。
「隠れ舐められ」なのに舐められたくないというのは、何とも皮肉なことだが、本人は「隠れ舐められ」であることに気づいていない。
言い換えれば、自分に従って欲しいということである。
高圧的な態度を取れば、部下や後輩は言い返してこなくなる。
そのような状況になれば、自分の言ったことが全て正しくなる。
自分の威厳が保たれていると思うのである。
しかし、威厳など保たれていない。
後輩や部下は、あくまで表では従っている振りをしているだけである。
この人に反発したら、面倒臭いことになるから、従う振りをしようということである。
これは、寧ろ呆れられているという状況に近い。
表で本音を言えない部下や後輩は、裏で本音を吐露することになる。
これが、陰口になる。
表で言いたいことが言える環境であれば、陰口は無くなるとまでは言わないまでも、現状より減るだろう。
果たして、このような状況を威厳が保たれてると言えるだろうか?
寧ろ、会話が通じない人間だと舐められている状況に近いだろう。
これが「隠れ舐められ」である。
そもそも威厳の本来の意味は、「近寄りがたいほど堂々としておごそかなこと」という意味である。
「隠れ舐められ」は、近寄りがたい存在ではなく、近寄りたくない存在である。
威厳がある存在は、部下や後輩から相談したい相手と思われる存在であろう。
しかし、中々話すことができない存在なのであろう。
威厳があるにせよ、無いにせよ、大事なのは信頼関係が築けていることだと思う。
私自身、威厳は皆無なので、後輩が話しやすいと思う環境作りを重視する。
そのためか、頻繁には会っていない後輩から偶に相談事を受ける。
信頼関係がないのに従わせているのは、形だけの関係にしかならない。
本当に大事なのは威厳があるかどうかではなく、信頼されているかどうかだと私は思う。