旅行エッセイ【夜行の船旅】①大の字は太でもないし犬でもなかった(大文字山、京都市)
夜行の船旅 ①大文字山(京都市)
私と同じ大阪出身で、同志社出身の同僚に「大文字の送り火ってどんなん?」と聞いてみた。というのは流行病での自粛時期と私の赴任が重なり、この3年間見ることなく過ぎてしまったからだ。
同僚は大きなからだを揺すりながら「ま、人出が多いんですわ」。出町柳あたりの鴨川やったら見られるかな。「そんなん、みんな涼みに来ていて身動き取れませんよ。ほんまは亡くなった人を見送る行事やのにね」。そんならキミの学生時代は静かやったん?「そんなん、いつでも見られるの