【小鼓のまめ知識】音の種類
はじめに
前回は五人囃子について書いてみました。
少し身近に能楽や小鼓を感じていただけたでしょうか?
さて、いよいよ本題。
小鼓について書いていきたいと思います。
今日はズバリ、音について。
と、その前に、、
能楽の小鼓のお話し
私が書いていく小鼓のお話しは、
能楽大倉流小鼓のことです。
小鼓は能楽だけでも四流あり、そのほかに長唄など他のジャンルもあります。演奏方法やリズムなどに違いがありますので、ここのところは、ぜひぜひご留意ください。
さて、話は戻って、、、
ポンだけじゃない!小鼓の音
みなさん、小鼓というと思い浮かべるのは、あの柔らかなポン!という音ではないでしょうか?
でもそれだけではありません。
4つの音
音は全部で4つ。
高い音が2つ、低い音が2つです。
使う指も違います。
※noteの音声データを使って、小鼓の音を録音して追加しました。実際に生で聴いた響きとは少し異なるところもありますが、ぜひ聴いてみてください!
さぁ、
一つずつみていきましょう!
まずは、
高く小さい音
「チ」
薬指一本で打ちます。
音はこちらから👇
次は、高く強い音。
「タ」
中指と薬指(キツネの形を作るとちょうど顔になる部分)で打ちます。
音はこちらから👇
次は、低く小さい音。
「プ」
こちらは人差し指で打ちます。
音はこちらから👇
そして最後が低くて大きい音。
「ポ」
柔らかくてこれぞ小鼓という音ですね。
全部の指で打ちます。
音はこちらから👇
この4つの音と掛け声で「手」「手組」と呼ばれるリズムが構成されています。
小鼓は「打つ」もの。
音と一緒にお伝えしたいことがもう一つあります。
よく聞かれるこのご質問👇
「小鼓、どうやってたたくんですか?」
これをきかれると、方法よりも先にお伝えすることがあります。
それは、、、
小鼓は「たたく」ではなく「打つ」ということ。
まず小鼓は、左手で持って、右肩に構え、右手で打ちます。下から上に振り上げて打つ、とても珍しい演奏方法です。
私の勝手なイメージですが、、、
「たたく」だと平面で音を出すイメージ。
「打つ」は、点で音を出すイメージ。
この「打つ」「打ち込む」ということがとても重要で、能楽が大事にしている「間」や「囃す」ということに大きく関わってきます。
打ち込みを強くするということも大事なことで、始めた頃はこの打ち込みの弱さをとてもとても指摘され、大きな課題の一つでした。
打ち込みが弱いと、間がぼやけるんですね、、、
(この表現上手く伝わるかな。なんだかとてもマニアックな話になってしまいそうなのでそれはまたの機会に)
さいごに
今回は、小鼓の4つの音の種類について書いてみました。
そして、大事な「打つ」ということ。
文章でお伝えするのはとても難しい(私の文章力の問題もあり)。なので、ぜひ実際に体験したり、間近で観たりしていただきたいです。
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