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バイク仲間:過去陸軍、現在市営バスの運転手
金曜の夜、バイク乗りはヴァンセンヌの森に集まる。わたしは、そこに通っていた。たぶん日本人女性は過去にもその先にもあまりいないんじゃないかな。そのあたりのことはまた別に書く予定。
気があう仲間でカフェにいったり、郊外に走りにいったりいくつものグループに分かれる。仲間として受け入れてくれるグループのなかで、わたしはごつい彼らの軽い話をおもしろく聞いている。それもフランス語の勉強。
シリルもそのひとり。彼はある時期までフランス陸軍に勤めていて、そこで4輪大型の免許をとったそうだ。その後パリ市の公共バスの運転手の仕事をするようになった。
ある日、奥さんとこどもをのせて自分のクルマを運転しているとき、ふと、バス停に停車した。
「ん?」
軽い沈黙のあと、シリルは我に返った!(あ、いま仕事中じゃないんだった)お客さんをのせるつもりだったらしい。どこに?
無意識にできてしまう習慣っておそろしい。
こういう軽い話をしながら、パリのバイク乗りの金曜の夜はふけていく。