
モネの連作の情景 中之島美術館
2024年2月10から始まった70点のモネの作品が大阪中之島美術館に!!
早速初日に行ってきました。
大阪メトロ 肥後橋駅から徒歩5分 黒のシックな現代建物の美術館です。
早速モネの展示されている5階に♪
チケットは事前に前売り券を購入していたので並ばずにはいれました。
通常チケットは2500円 当日券売り場は長蛇の列ができていました。
ネット購入してバーコードで入場がおすすめです。
音声ガイド貸し出しあります
1台650円で貸出されています。絵に詳しくないのでこのガイドは必須です。
俳優の芳根京子さんと声優の下野紘さんです。
とっても聞きやすかったです。安くはないけれどここはケチらず貸りましょう!作品の背景やモネがどういった状況で書いたのか、他の作品との比較なども説明してくれるのでより楽しめます。
モネの世界へ 印象画以前のモネの作品
初来日の「昼食」。初めて日本で展示とは聞いていましたが想像以上に大作品でした。モネといえば睡蓮やパステル調の靄がかった夕日の印象派が有名ですが、こういった人物も初期のころは描いていたようです。
モネ独特の描写技法を見出す前はいろいろと試行錯誤していたのかなと
想像してました。

印象画のモネ作品
戦争を避けるためにオランダにいたモネがパリで再び暮らします。
セーヌ川で画家仲間と共に制作しています。このころは経済的にも安定した生活を家族と送っていたようです。サロンでの落選から、印象派展を仲間と共に開催します。賛否両論あったようで売れ行きは良くなかったようです。フランスの景気後退とともに生活が苦しくなり、さらに最愛の妻を病で亡くします。精神的にも厳しかったが、同居していたアリスという女性に救われます。アリスは後に奥さんになるようです。
作品は自然の情景、特に水辺の景色がたくさんありました。四季の風景は穏やかで、色彩もふわっとした柔らかくて癒される絵がたくさんありました。油絵特有の光沢が、水面のゆらぎが美しく表現されていました。空のいろも水色・白・ピンク・紫が入り混じってグラデーションがきれいです。

ヨーロッパの情景
モネはヨーロッパ各地を巡り様々な絵を残しています。
港町の船の絵の「海辺の船」は船の力強さと港町と青空がとても際立っていました。
プールヴィルの崖やノルマンディー海岸のラマンヌボルト(海岸にある中が空洞のアーチ状の奇石)はモネが気に入ったのか複数の構図で描かれ、同じ構図でも天気が異なる日で描いたりと、相当ハマって描いたのだなと思わされました。
岩の力強さが表現されていて、嵐のときは荒れ狂う情景が、天気の良い日は太陽があたって水面が輝く穏やかな情景に。モネが描くと同じ場所でもこんなに違った表情を自然は生み出すのかと感慨深く感じました。
連作の手法をとりいれる
モネにとっての終の棲家となるシヴェルーニにアリスの子供たちと共に大家族で移り住みます。当時のフランスでの農業の豊かさを表す「積みわら」が連作のはじまりのようです。連作は同じテーマで絵を並べた個展でモネの名声を集めるきっかけとなります。
わらの山をメインに描く画家が多い中、モネは積みわらをメインに持ってくるのではなく、周りにポプラの並木や、わらにもたれかかって休憩する人など構図も工夫されていて、絵を見ているだけで情景がふわっと想像できるそれがモネの魅力かもしれません。光と影をうまく利用して同じテーマでも飽きさせない流石と言いたくなります。夕日の積みわらは3月下旬からの展示のようで実物が見られず残念でした。
ロンドンのチャリングクロス橋の連作はため息が出るほど美しかったです。淡い色合いの中で夕日がぽわーっと橋を照らし、蒸気を上げながら走る汽車が描かれています。私はこの絵が今回で一番好きになりました。癒しそのもので、うっとりさせられます。

睡蓮と庭
モネの家には有名な庭があります。バラ園があり、芍薬や睡蓮が咲く池があります。晩年モネは視覚障害に悩まされ白内障の手術も受けていたようです。睡蓮の輪郭がぼやけているのはそのせいかもしれません。見たものを忠実に描いていたモネらしさが出ているようにも感じます。撮影OKな作品がこの展示内には多く、カメラを構える人が多くじっくりと絵と向き合えなかったのですが、帰ってから図録をよみながら見返していました。

グッズ売り場について
モネ展限定のグッズは約1時間以上待ちの列ができていました。5階の売り場に入る列が4階の奥まで続いていました。
私は当初から図録のみの購入予定のため、モネ展のグッズ売り場ではなく、2階にある中之島美術館のお土産売り場で購入しました。
図録のみでいいという方はこの列には並ばずに、2階で購入できます。途中まで知らずに私はこの長蛇の列に20分ほどならんでいました。そういった案内はしてほしいなと感じました。限定グッズを買いたいという方は、土日は相当混みあうので覚悟した方がいいかもしれません。

今回のモネ展の感想
ガイドを聞きながら、じっくりと見て回って約1時間15分程度でした。70点という展示数も少なすぎず多すぎずで、丁度よかったです。モネの作品は大きいものが多いので、少し離れたところから見るのが一番いろいろ感じられたような気がしました。初日で人は多かったですが、通路は広いのでストレスはあまりなかったです。こんなにモネの作品だけを一気に見れる機会はもうないかもしれないので、来てよかったなと感じています。撮影OKな作品も複数ありました。睡蓮は撮影OKが多く、人の群れが出ていたのでじっくりと見ることはできなかったのが少し残念でした。