【もしも交通事故の加害者になってしまったら読んでください】あなたは「ひとりぼっち」ではありません
この記事は、約5年前の2017年、友人との旅行でのドライブ中に、死亡事故を起こしてしまってから刑務所に行くまでのわたしに向けメッセージです。
そして、不幸にも同じ交通事故の加害者という立場となり、今まさに不安の中にいる方へ向けたメッセージでもあります。
あの頃のわたしは、人の命を奪ってしまった責任の重さに押しつぶされ、もう二度と幸せになってはいけないのだと未来に絶望し、どこに向かって頑張ればいいのかわからず途方に暮れていました。
当時、わたしの事故ではありませんが、世間をにぎわす交通事故が起こり、連日ニュースに取り上げられていました。
いずれも加害者に対する世間のバッシングが強く、きっとわたしも本音を言おうものなら、こうして社会から袋叩きにあうのだと恐ろしくなりました。
身内にも、公の機関にも、匿名のネット上ですら、誰にも本音を打ち明けて相談することができませんでした。
他の加害者たちも同じ気持ちなんだろうかと気になるものの、わたしの周りには「加害者になる」という経験をした人はいませんでした。
毎日どこかしらで交通事故が起こっているということは、加害者なんて山ほどいる。
どんなマイノリティでもコミュニティがあるのだから、ネットを探せば……
そう思って
「交通事故 加害者」
「交通事故 加害者 手記」
「交通事故 加害者 辛い」
「交通事故 加害者 ブログ」
「交通事故 加害者 Twitter」
「交通事故 加害者 ・・・・・・」
と言葉を変えて何度も検索しました。
でも、出てくるものはどれも示談や勾留、裁判のことなど事務的な手続きの事ばかりで、わたしと似たような境遇の加害者のリアルな声はどこにも見当たらず。
きっと、皆、当時のわたしと同じように袋叩きに合うのが怖くて公には声を発することが出来なかったのでしょう。
広大なネットの世界ですら、どこにも加害者はいませんでした。
リアルでもネットでも共感出来る人、してくれる人がおらず、「こんな悩みを持っているのはこの世に一人きりなんじゃないか」と不安になりました。
「世界中でひとりぼっち」というのはとっても怖いんですよ。
真っ暗で、右も左も前も後ろもわからない宇宙の中に、たった一人いきなり放り出された感覚。
それに、これからどうすればいいの?償いって?取り返しの付かない事をしてしまった私は一生笑ったり幸せになったりしてはいけないの?許される日は来るの?更生って何?いつまでこんな不安が続くの?もしかして終わりはないの?
と、完全にどこが前なのか、前というかそもそ目指すべきゴールなんて存在のかわからず途方に暮れていました。
無重力の宇宙の中で、今自分がどこを向いているのか、上下がひっくり返っているのかどうかもわからない状態で、コントロールを失いながらぷかぷかと漂いながらも、必死に前に進もうと手足をバタバタさせてもがいている感じでした。
必死にもがいている時があるかと思うと、もう何もかも嫌になって動けなる時もありました。
心は疲弊しきっていました。
パンク寸前でした。
というかパンクしていました。
もし当時、同じ加害者という立場になった人が自分の経験を教えてくれていたなら、「よかった、私だけじゃないんだ」と安心できたと思います。
もし当時、同じ加害者という立場になった人が「少し時間はかかったし、色々大変だったけど、今は幸せに生きているよ」と言ってくれたなら、暗闇に一筋の光が差し、そこを目指して頑張ろうという希望になったと思います。
今後noteでつづる内容は、ただボーっと壁を見つめて、もはやなんの感情も感じないのに、涙腺が壊れてしまったのではないかというほど涙が溢れて止まらなかった当時のわたしにそっと寄り添い、抱きしめて
「大丈夫、あなたはひとりじゃないよ」
と言っているつもりで書きたいと思います。
不幸にも交通事故の加害者になって不安な日々を過ごしている方へ。
この記事を読むことで「私だけじゃないんだ」と安心してくれたら嬉しいです。
そして、あなたの心に寄り添って、少しでも心の癒しになれば幸いです。
次回からは、もっと具体的に、そしてなるべく隠し立てなく、当時の私の経験や、思ったことなどを綴っていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m