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言葉の宝箱 0965【時間が余ると余計なことばかり考えるのよね】

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『10 -ten-』堂場瞬一 (実業之日本社文庫2015/7/25)

大学リーグ四連覇を目指す強豪の城陽大ラグビー部が初戦に大勝した夜、
名監督の誉れ高い進藤元が急死。
チームはヘッドコーチから昇格した七瀬龍司に引き継がれた。
七瀬は城陽OBではなく、進藤監督の高校時代の教え子で、
半年前にヘッドコーチに就任したばかりだったが、
亡き監督が生前、七瀬を後継者にしたいという意向を伝えていたのだ。
動揺する選手たちに対して七瀬は従来の城陽の型に縛られたプレースタイルに捉われずに選手の自主性を促し、相反する戦術を試みようとしていたが、亡き監督の息子でもあるキャプテンの進藤直哉は反発。
OBも介入し、チーム内には不協和音が …… 。
新たな戦術に拘る七瀬の真意とは?
そして、最後に栄冠をつかむのは誰か!?

・自分の気持ちを、誰か他の人間に代弁させるような形で打ち明ける。
「俺はこう思う」とストレートに言えばいいのに、
相手に反論された時の逃げ場を残しておくのだ。
いや、言ったのは別の人間で、俺はそれを伝えただけだから(略)
人の話はちゃんと聞け。それ以上に自分の意見はきっちり言え P46

・勝つのは何よりも大事だ。
しかし勝ち方の質もあるし、勝った先にもっと大事なものもある P113

*体に覚えこませる、ということもある。
疲労が極限に達するまで練習を反復することで、
いつの間にか、考えずとも体が反応するようになる、というやつだ P234

・諦めの良さは、自分の長所でもあり短所でもあると分かっていた。
無駄だと決断すればすぐ引き、
次の一手を考える柔軟性があるとも言えるが、
単に粘りがないだけかもしれない P257

・人間って、時間が余ると余計なことばかり考えるのよね P297

・同じことを言い続ければ、欺瞞でも真実になる P322

・自分の頭で判断して変えるのと、
人から命令されて変えるのとでは全然違う P332

・誰かの言うことを聞いてプレイするのは楽だよな。
考えることを肩代わりしてくれるわけだから。
でもそれじゃ、必ず天井にぶつかる。
そこから先、自分で突き破っていくのは難しい。
自分たちで考えて行けるところまで行く、
それで行き詰まった時に
誰かのアドバイスを受けるのが自然なスタイルだと思う P372

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