企業の存在価値とは

 今日の一言はベネトンの創業者ルチアーノ・ベネトン 。「多様性は活力であり進歩の源である。企業は社会や消費者にそれまでに存在しなかった価値を提案できなくなったら、組織として機能しなくなる」
 ベネトンは世界に約4000店舗、売上高約16万ユーロの巨大企業です。多様性を重んじる姿勢はユニークな企業広告にも現れています。賛否両論ある広告ですが、話題になるのはそれだけ目を引いているという事です。

心臓の色使った広告

 レストランなどで人種差別が行われている時代に3つの本物の心臓WHITE、BLACK、YELLOWの文字がのっている広告は話題になりました。人種は違えど心臓は皆同じ色をしています。また、日だまりの中でダウン症の子供が立っている広告もモデルを柔らかい光線で写し、絵画のように表現しています。
 これらの広告戦略は独特なものであり、商品説明がありません。人々へさまざまな問題提起を投げかけるメッセージによって、ベネトンのブランド・イメージを強めました。狙いは商品は店頭で直に触ってもらい、広告を見た人が互いに感想など話す事を重視しているからです。これはオーナーのルチアーノ自らがそのように発言しています。

躍進の原動力

 多様性というメッセージを全面に打ち出し、商品説明を省いたベネトンの広告は全世界で話題になります。広告は企業成長の原動力であり、企業独自の強みと存在感をあらわします。明確な価値観とメッセージは人の印象に残り、話題になって存在感を高めます。ルチアーノが多様性を重んじ、明確に発信したからこそベネトンは世界的企業に躍進しました。今日も強みを伸ばしましょう。
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