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言葉あそびで綴る詩

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あいうえお作文の形式で、タイトルの頭文字を並べて綴る自由な詩です。楽しみながら創っています。
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#秋

橙色の花

橙色の花

だれにだって 淋しい夜はある
いつだって 太陽はのぼる
だいすきだった人たちとの別れ
いまでも温かな想い出は胸の中に
いきることは試練のくり返し
ローソクは短くなってきたけれど
のぞみはまだ捨てない
はなは小さな橙色 やさしい香りに包まれて
なみだのように ぽろぽろとこぼれた金木犀
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夕暮れのとき

ゆっくりと流れる時間
うつくしい夕陽が沈む
グレーのシルエットの山々
れいりょうな空気をすいこむ
のやまに風が吹き渡り
とおくから鳥の鳴く声
きょうも穏やかに日が終わる
#あいうえお作文 #詩 #ポエム #夕暮れ #夕陽 #山 #冷涼 #秋 #鳥の声 #秋風 #終わり

銀杏の葉

いろ鮮やかな並木道
ちりゆく葉っぱを踏みしめ歩く
よ風にひらひら黄色い扇
うしなわれた時をつかむように
ノートにはさんだひとひらの秋
はじまりと終わりがくるくるまわる
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秋桜

こわれそうなふたりの間を
するりと吹き抜けていく爽やかな風
ももいろの可憐な花たちが
すまし顔で揺れている秋の夕暮れ
#あいうえお作文 #詩 #ポエム #秋桜 #秋 #恋愛 #壊れそうな恋 #儚さ #夕暮れ

大好きな季節

だれもいない公園で
いちばん星を探していた
すずしい風にふわりと舞う
きんもくせいの甘い香り
ないている私の肩を抱き寄せ
きみは大丈夫だよと耳元でささやいた
せかいはとても広いんだよ
つきは澄んだ夜空に青白い光を放っていた
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恋に落ちた日

ことばにできず
いっしゅんで落ちてゆく
にび色の雲は細くちぎれ
おちば揺らす風が流れた
ちかくにいるだけで
ただ胸は高鳴り
ひりひりと心震えたあの夜
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声は世界とつながって

こどものころ 父の背中に耳をあて
えがおでゆれる声を聴くのが好きだった
ハトが飛んでいる空を見あげ
せなかにそっと耳をあてる
からだの中から聴こえる声は
いつものあなたより温かい
ともだち以上 恋人未満
つきあうことなんて夢なのかな
なみだ隠して 耳をすます
ガラスの心がチリンと鳴った
つきは白く 空にはりついて
てん高くして 馬肥ゆる秋
#あいうえお作文 #詩 #ポエム #声 #体の中から聴こ

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虫の声

むきしつなビルの谷間
しずかな闇に響く 涼やかな音色
のこしてきた 夏の思い出は
こいをまぼろしに変えてしまった
えいえんさえも 信じかけていたのに
#あいうえお作文 #詩 #ポエム #恋愛 #虫の声 #秋