自分だけのエビデンス
「身体に触ればここ数日間の生活がイメージできる」。
カイロプラクターとして、おそらく40年近く活躍されている方から聞いた言葉です。
食生活からストレスのかかり方まで手に取るように分かるそうです。
その方がおっしゃっていたのが、近年の傾向として身体の硬くなっている人が多い、ということ。
腰痛や肩こりのようなコリとは違い、全身の細胞がギシギシしているイメージ。
裕福なアジア系の方に特に多くみられる傾向だそうです。
そういう方に共通するのが肉食偏重とアルコールの過剰摂取。
アルコールは特に、ウィスキーなどを多く飲んでいる方に多いそうです。
逆にビールやワインを好きな方の身体は比較的柔らかいらしい。
一般的に”エビデンス”というと、政府機関や大学などの研究結果を指します。
しかし僕がそれ以上に信ぴょう性があると考えるのは、こういった施術者の方の経験則です。
なぜなら、施術者の方の経験則には計り知れないコンテクストが含まれているからです。
例えば、生活環境や所得、健康意識といったコンテクスト。
「ステーキを食べた」と聞いても、それを誰が言うかによって、そのステーキは千差万別。
放牧牛の肉を自宅で焼いて家族で食べたのか、激安定食屋で一人で食べたのかによって、身体の反応は全く異なります。
残念ながら、そこまでのコンテクストを含んだ研究は政府機関や大学等ではほぼ不可能です。
そこが施術者の方の経験則の圧倒的な強さです。
これは伝統食も同様。
なぜなら伝統食は、場合によっては何十億人×何十年の試行錯誤、しかもコンテクストも含まれた試行錯誤の結果だからです。
とはいえ、政府機関や大学での研究結果が無意味というわけではありません。
それも一つの真実だし、施術者の方の経験則も真実、伝統食も真実。
世の中には真実がたくさんあって、どれも正しい。
大切なのは、どれを信じるかを自分で決める、ということですね。
注:もちろん、この方の経験則と僕の考えにも相違点があります
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