こんな夜更けに茶粥かよ
挑戦的なタイトルをつけてしまったが、本当にそのまんまの意味なのだ。
私は、今、PM10:00、茶粥を食べ終えてこの文章を書いている。
事の発端は、先週の日曜日まで遡る。両親と出かけた先の公園に、小さな直売所が併設されていて、そこで茶粥用のほうじ茶と出会ってしまった。
そもそも茶粥とはなんぞや?といえば、米を茶で炊いた粥のこと。そのまんま。
私の地元では、郷土料理として茶粥があり、小さい頃はおばあちゃんがよく作ってくれたものだった。素朴なやさしい味がして、好きだった。
大人になってから、食べる機会が無くなってしまって、その存在すら薄れかけていた茶粥だったのだが、日曜日の運命の出会いが、私たちを再び結びつけてくれたのだ!
なんやかんやとバタバタしていたのと、ズボラ人間にはお粥って少しハードルが高くて、結局こんな夜更けに茶粥かよというわけです。
久しぶりに食べた茶粥は、やっぱりあの懐かしい味がして、でもちょっと味気ないなと感じた。ここに足りないのはなんだろう。漬物?塩?あるいは、おばあちゃんとの何気ない会話だろうか?
薄いかなあ?と味を気にしながら、にこにこしていたおばあちゃん。私がたくさん食べるようにと、大きな鍋いっぱいに茶粥を作ってくれていた。
私にとって茶粥って、思い出の食べ物だったんだ。
おばあちゃんに会ったら、教えてあげよう。茶粥用のほうじ茶があったんだよ。それで茶粥を作ったよ。でもやっぱり、おばあちゃんが作ってくれた茶粥のほうが好きだなあ。
こんな夜更けに茶粥かよって、自分に毒突きながら、ちょっとしんみりした。
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